【レポート】

通勤ラッシュ時に強いキャリアはどこ? 山手線と大阪環状線でスマホの通信速度をチェックしてきた

都会で忙しく働くサラリーマンやOLにとって、朝の通勤時間、夕方の帰宅時間は貴重な情報収集の時間でもある。乗車中に、ニュースサイトの閲覧やメールのやりとり、LINEやTwitter、Facebookのチェックを行うのが習慣になっているという人も少なくないだろう。

山手線と大阪環状線の駅のホームで通信速度を調べてみた!

最新のスマートフォンを使った場合、朝や夕方の「人が最も混む時間帯」には、どの程度の通信速度が利用できるものなのだろうか。今回、通勤ラッシュ(午前7時から9時まで)と帰宅ラッシュ(午後18時から20時まで)の時間帯をねらって、山手線(全29駅)と大阪環状線(全19駅)でLTEの通信速度を計測してきたので本稿で紹介したい。

なお今回は、計測時間が限られていたため、筆者を含め計2名で調査した。今回計測に使用した端末は、NTTドコモの「Xperia Z2 SO-03F」、KDDI(au)の「Xperia ZL2 SOL25」、ソフトバンクの「AQUOS Xx 304SH」。いずれもキャリアが提供する最新のAndroidスマートフォン。速度計測には、スマートフォン向けのスピード測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を使用。各駅のホーム中央で3回計測し、その平均値を記載している。

さて今回の調査結果だが、この手の調査で一番気になるのは、やはり下り(ダウンロード)速度だ。快適にWebサイトを閲覧したり、動画を再生するには、下り速度が重要となる。

各キャリアの下り平均速度

各キャリアの最高速駅数

その点から見ると、下り速度において最も高速だったキャリアは、山手線、大阪環状線ともにKDDI(au)だった。山手線では平均33.85Mbps、大阪環状線では平均39.11Mbpsを記録している。最高速だった駅数についても、KDDI(au)がトップ。山手線では14駅、大阪環状線では10駅で最速を記録した。

山手線の速度は如何に?

それでは、各路線の計測結果を見ていこう。まずは、東京の都心部をぐるっと周る山手線。各駅の通信速度は以下の図の通りとなる。

山手線の計測結果

特筆すべき点を挙げていくと、有楽町におけるKDDI(au)は、下りで60Mbpsを超える通信速度を記録。新橋、田町、品川ではNTTドコモが強く、浜松町、渋谷ではソフトバンク、大崎ではKDDI(au)が健闘した。原宿ではKDDI(au)の下り平均速度が73Mbpsを超えた。

山手線外回りで計測している様子

神田、秋葉原ではNTTドコモが最速。特に神田における下り84.7Mbpsは、山手線における下り最速記録となった。上野から池袋にかけては、KDDI(au)とソフトバンクが好勝負。巣鴨、駒込におけるKDDI(au)の下り平均速度は2駅連続で60Mbpsを超えた。日暮里、鴬谷でもKDDI(au)が好調だった。

山手線全29駅での平均速度は次の通りとなった。NTTドコモは下り29.85Mbps/上り9.29Mbps、KDDI(au)は下り33.85Mbps/上り6.71Mbps、ソフトバンクは下り27.32Mbps/上り9.12Mbpsという結果。山手線の下り速度ではKDDI(au)が、上り速度ではNTTドコモが勝利した。1位を記録した駅数をカウントすると、下りではKDDI(au)が、上りではNTTドコモがトップだった。

大阪環状線の結果は如何に?

続いて、大阪環状線の計測結果を記載する。各駅の通信速度は以下の図の通りだ。

大阪環状線の計測結果

大阪駅での通信速度は、各社ともほぼ互角といった印象。天満、桜ノ宮、大阪城公園では下り/ 上りともKDDI(au)が強かった。特に大阪城公園では下り68.05Mbps/上り14.64Mbpsと上下ともにトップとなった。

森ノ宮、玉造ではNTTドコモが速く、特に森ノ宮でのNTTドコモの下り速度は81.44Mbpsと大阪環状線での計測中、最速だった。桃谷、寺田町では、KDDI(au)が他社を圧倒。天王寺ではソフトバンクが初めて下り速度1位を記録した。

大阪環状線外回りで計測している様子

下り速度に関しては、福島、野田、今宮ではKDDI(au)が1位を獲得。西九条、大正、芦原橋、新今宮ではNTTドコモ、弁天町ではソフトバンクが強かった。上り速度に関しては、NTTドコモが強さをみせた。

全19駅で平均速度を計算すると、NTTドコモは下り36.88Mbps/ 上り14.05Mbps、KDDI(au)は下り39.11Mbps/ 上り8.18Mbps、ソフトバンクは下り27.67Mbps/ 上り7.00Mbpsという結果。大阪環状線の下り速度ではKDDI(au)が、上り速度ではNTTドコモが勝利した。1位を記録した駅数をカウントすると、下りではNTTドコモが6回、KDDI(au)が11回、ソフトバンクが2回。同じく上りではNTTドコモが13回、KDDI(au)が5回、ソフトバンクが1回という結果になった。

*  *  *

本稿では、山手線および大阪環状線において最新スマートフォンの通信速度を計測し検証した。山手線、大阪環状線のどちらにおいても、下り速度ではKDDI(au)が最も速かった。一方、上り速度はドコモがトップだった。印象としては、KDDI(au)の電波はどの駅でも安定している様子。他の2社は電波対策をしている駅と、していない駅とで差が激しかったように感じた。今回のKDDI(au)の好結果の理由のひとつとしては、「Xperia ZL2 SOL25」を含む2014年夏モデルより導入を開始した同社の高速化技術であるキャリアアグリケーション(CA)およびWiMAX 2+に対応していた点が挙げられる。9月の発売が噂される新型iPhoneについても、これら高速化技術に対応するか注目したい。

(執筆:大石はるか)

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