説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「読めないほど短い時間しか表示されないバナー通知があります!?」という質問に答えます。

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iOSの通知機能は、ホーム画面中央に現れボタンをタップしないと消えない「ダイアログ」、画面上部に表れ一定時間すると消える「バナー」、またはなにも表示しない「なし」の3種類のスタイルを利用し、ユーザに注意を促します。ソフトウェアアップデートなどシステムが発する情報を除けば、どのスタイルで表示するかは「設定」の「通知センター」項目で変更できます。

しかし、読めないほど短い時間しか表示されないバナーに出くわすことがあります。あるタイミングで出現して一瞬で消えますから、よほど動体視力に優れていなければ発信元のアプリを特定することさえ困難です。サードパーティー製アプリのなかに、このようなスタイルの通知を発信するものがあるようです。

正確にいえば、この通知はiPhone内部で完結する「ローカル通知」で、外部からインターネット経由で送信されてくる通知(リモート通知)とは種類が異なります。そのため通知センターには表示されず、「設定」の「通知センター」項目で表示スタイルを変更することもできません。

一瞬で消えるローカル通知を発信するかどうかはアプリ次第ですが、ひかり電話のクライアントアプリとして知られる「AGEphone」は、ネットワークを切り替えるタイミングで一瞬だけバナーを表示します。バックグラウンド動作が許可されているとき、ネットワークが切り替えられても動作を維持する旨ユーザに報告しているのでしょうが、1秒にも満たない時間で消えてしまいます。スクリーンショットを撮影するのは苦労しましたが、ひかり電話ユーザが気にしているかもしれない「一瞬で消えるバナー通知」の謎を解くヒントになれば幸いです。

通知センターに痕跡すら残さない「一瞬で消えてしまうバナー通知」が存在します