これだけなら従来のスマートウォッチと大きく変わらないが、腕時計には2種類のジェスチャーモーションが用意されており、スマートフォンで電話の呼び出し着信があった場合、水平方向のスワイプ動作で「拒否」、垂直方向のスワイプ動作で「受信」といった具合に、非常にシンプルで象徴的なものとなっている。

タッチスクリーンの画面を見ずに使うことも考えているとみられ、そのあたりの他の応用事例が楽しみだ。だが基本的にはHealthKitとの連携を想定しているのか、フィットネス/ヘルスケア用途やちょっとしたスマートフォン拡張を前提としたシステムで、比較的生活シーンに溶け込みやすいものになるのかもしれない。

ギミックとしては、時計本体のコア部分の「着脱」が想定されている点が挙げられる。これが修理交換を前提としたものなのか、あるいは「コア部分の交換で別の機能を割り当てる」ものなのか不明だが、アイデアとしては面白いと考える。

なお特許本文では一切触れていないものの、添付の図版に「iTime」というキーワードが出てくる。これまで「iWatch」の仮称で一般には呼ばれていたAppleの腕時計型デバイスだが、別の可能性が示唆されている例だといえるだろう。もっとも3年前の特許申請時に付けられた仮称であり、iTimeやiWatchとは全然別の名称になる可能性のほうが遥かに高い。そのあたりも含め、10月以降といわれる正式発表を楽しみにしているといいだろう。