今年も最新のiPhone 6(まだ正式名は発表されていないが)が9月以降に順次販売開始されると噂されている。一般に、iPhoneは発売直後に買うのが一番お得だといわれるが、一方で新製品発表直前はユーザーをつなぎ止めるための施策が出やすく、購入のタイミングがやや難しくなりつつある。このあたりを改めて検証してみよう。

iPhoneはいつが本当の買い時なのか

iPhoneの特徴の1つとして、中古端末の買い取り価格が比較的安定しており、新製品が出るまでの間であれば高値買い取りが期待できるというのがある。販売価格についても販売開始直後から「実質0円」のほか、一括購入価格も1年間ほとんど変動がないため、発売直後のタイミングで飛びついても損することが少ない。「在庫処分」での端末安売りを見極める必要がないため、買うタイミングも「ほしいときが買い時」と非常にわかりやすい。

ただ、最近では新製品切り替わりの時期を狙って在庫整理と思われるキャッシュバックや値引きキャンペーンが展開されているケースも多く、発売後半年以降、さらに新製品が出る直前の6~8月くらいのシーズンでは機種変更ユーザーを狙った好条件での囲い込み施策も見かけるようになった。

iPhone 4S発表以降、夏にあたる第3四半期(7~9月期)はiPhoneの売上が世界的に見ても最も落ち込む時期で、直後の第4四半期(10~12月期)はiPhoneの売上が最大になるというサイクルを繰り返している(データを見る際にAppleの会計年度では10~12月期が"第1四半期"になる点に注意したい)。

日本の場合、iPhoneは全スマートフォン販売の半分近いシェアがあり、最近ではさらに機種変更やMNPを使ってiPhone内で端末を乗り換えていくケースが顕著だと思われる。ゆえに各キャリアが谷間となる第3四半期の時期に、いろいろ仕掛けてくるというのはある意味で当然の対応だ。