音問題再び

現在のAppleのマテリアルは、アルミニウム。そして黒いバックに重ねたガラス。iMacを見ると、アルミとガラスだけで全てが構成されていて、しかもこれ以上ないというシンプルなデザインにまとまっています。前面に見えるのはディスプレイとアルミのアゴ部分、そしてその中央にある黒いリンゴマークだけです。あごの部分も小さくなって、もう付箋を貼るのもはばかられるような雰囲気を醸し出しています。

USB×4ポート、Thunderbolt×2ポート、ギガビットEthernet×1ポート、SDXCカードスロット、そしてヘッドフォンジャックと、拡張性も十分ですが、これらは全て背面右側に集められています。普段座っていると、正面からこれらのポートを目にすることはありません。

背面に集められたポート類。撮影用にiMacをぐるりと回転させていますが、普段は裏に隠れて見えない状況。ここをどうするか、が今回のテーマ

故に、使う際には、手探りでポートを見つける必要があります。ここで、本連載ではおなじみ、金属と金属がこすれるあの、いかにも傷が付いているぞ、という嫌な音「シャー」の問題が生じます。

USBポートを探り当てようとして、端子を持って手首のスナップをきかせて、手前側のポートに差し込もうとします。もちろん、一発では刺さりません。刺さらなければ、USBの先端の金属が、iMacのアルミニウムの面に当たることになります。絶対に傷ついてます。

写真を撮りながらも耳を塞ぎたくなる、シャーという音がしそうな一幕。手探りでUSBポートに一発で差し込むなんて至難の業です

せっかくきれいにデザインしているのに、無精して前からポートを使おうとすると、絶対に傷が付く。傷つくことを犠牲にしたデザインも少しはかなくて良いのですが、でもやっぱりあの音は嫌なのです、特に精神的に。

JIMIに便利な一発芸

そこで取り出したるはBluelooungeのJIMI。USBポートに差し込むと、筐体の曲線に沿って装着され、端末の縁に固定される、地味な黒い物体です

iMacはグローバルモデルであるため、筆者と同じような精神攻撃を受けている人は世界にたくさんいるはずです。これを解決しようとして発売されているのが、BlueloungeのJIMIです。名は体を表す、ではないですが、黒くて本当に地味なツール。説明もレビューもしようがないほどです。

JIMIは、背面にあるiMacのUSBポートにさすと、iMacの下の縁に引っかけて固定でき、USBポートを1口、正面からアクセスできるようにするものです。以上、説明終わり。

iMacの21.5インチでは4ポートとも、27インチモデルでは一番右のUSBポート以外の3ポートに取り付けることができ、正面切ってUSBポートを使うことができるのです。金属がこすれる音を防ぐだけでなく、手探りの必要もない。本当にこれだけなのですが、1つあるだけでUSBポートの使い勝手が大きく改善します。