Dynamic Perspectiveを備えたFire Phoneはスマートフォンとしてユニークだが、根本的にAmazonのAmazonによるAmazonユーザーのための端末である。小売・デジタルコンテンツを主戦場とするAmazon.comのスマートフォンとしては、FireflyでAmazonの商品を見つけやすく、Amazonの各種サービスのアプリが標準というだけでは少々物足りない。Amazon Prime1年間のクーポン(期間限定)なんて、単なるお試しでしかない。

AmazonがFire Phoneを発表したのと同じ18日に同じ米シアトルで、米T-Mobile US(米携帯キャリア第4位)が「Uncarrier 5.0」イベントを開催し、音楽ストリーミングサービス(Pandora、iTunes Radio、Spotifyなど)をユーザーのデータ通信量から除外すると発表した。ネットに接続できるあらゆるデバイスで楽しめるのが音楽ストリーミングサービスの魅力なのに、スマートフォンではデータ通信量の制限から存分に楽しめない。そんな不満をT-Mobileは解消した。いま急増している音楽ストリーミングサービスの利用者はT-Mobileに魅力を感じたはずだ。そんな変化を生み出す役割を人々はAmazonのスマートフォンに期待したのだが、残念ながら初代Fire PhoneはAmazonにユーザーを引きつける魅力に欠けている。

(記事提供: AndroWire編集部)