NTTドコモが主催する創作絵画コンクール「第13回『ドコモ未来ミュージアム』~みんなの夢が、未来をつれてくる。~」の募集が6月1日よりスタート。ドコモでは、ドコモ未来ミュージアムの一環として、子供向け特別絵画教室を開催している。

ドコモ未来ミュージアムは、未来をつくる子どもの夢を応援することを目的とした創作絵画コンクール。今回実施された子供向け絵画教室は、小学校 4年生(2クラス)を対象にした絵画授業で、同コンクールの一環として5月19日に行われたもの。

「第12回 ドコモ未来ミュージアム」 ドコモ未来大賞ゴールド受賞作品(年齢は応募時のもの)

絵画授業には、ドコモ未来ミュージアムの審査員を務める聖徳大学 児童学部長の奥村高明氏、デジタルハリウッド大学 教授の南雲治嘉氏が特別講師として参加。「僕たち私たちの未来のくらし」をテーマに両氏がそれぞれ授業を行った。内容は奥村氏が画用紙、絵の具を使った授業、南雲氏がタブレット端末でデジタル絵画の授業となる。

奥村氏の授業は「先生が子どものころ、食べ物があっという間に温かくなるといいな、と思っていました。もうあるよね」(奥村氏)「電子レンジ! 」(生徒)といった会話からスタート。「チョークで書くと本当になる黒板」「ボタンを押すとスニーカーやハイヒールになる靴」などユニークな"未来のイメージ"がと飛び出し、生徒たちはこれらのアイディアを絵の具で表現した。

タブレット端末を利用した南雲氏の授業も絵のテーマ探しから始まり、抽象的な”未来”ではなく、身近でわくわくする"未来のイメージ"がお題に。「自動で宿題ができる文房具」「天気が変えられるリモコン」「欲しいものを書いた紙を入れると出てくるエコバッグ」など、こちらも自由なアイディアが続々と生まれた。また生徒たちは、タブレット端末を使ったデジタル絵画の制作に興味津々。「色がパッと変わるのがおもしろかった」「もっと描いてみたい」などの感想が次々と飛び出した。

奥村高明氏(左)と南雲治嘉

絵画授業が終了した後、奥村氏、南雲氏による対談も行われた。「絵を描く事で、子どもの何が育つのか、どんな影響があるのか」という問いに対し、奥村氏は「絵を描くことは、感性や感覚を育てるのはもちろん、実は思考力や判断力、構築力など、論理的に考える能力を育てます。実際、美術教育に熱心な図画工作指定校で勉強した子どもたちは思考能力が上がるという研究結果があります」と説明。南雲氏が「同時に、絵は言葉と同じで自分の気持ちを表現して相手に伝えるツールです。いま日常生活の情報の90%は、視覚から得ていると言われています。それを読み取ったり表現する力がつきます。もうひとつの言葉を習得するようなものですね」と続けた。

また「未来を想像することの意義」について、奥村氏は「未来も過去もすべて今を基準にして考える、いわゆる"現在形"だと思うんです」と述べたうえで、「子どもにとって、今というのは、せいぜい自転車でいける身のまわりの範囲で起きていること。だから未来を考えるというよりも、今の自分もふくめた身のまわりが"こうなればいいな"という視点が大事です」とコメント。南雲氏は「未来を考えることで、時代の読み方や考え方も生まれてきます。それはどういう人になりたいか、どんな世界がいいかを考えることにつながります。今は、ほとんどの物がすでにある世界。だからこれからの未来は、物というよりも"きれいな空気や平和な世界がいっぱい増えるといいな"というような"コト"に向かっていくのでは? 」と述べた。

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今回実施された絵画授業などを通して、子どもの夢を応援するドコモ未来ミュージアム。今年で13回目の開催となり、累計の応募総数は70万点を超えるという。昨年、第12回は過去最高の158,934作品の応募があったそうだ。

第13回の募集テーマは「僕たち私たちの未来のくらし」。日本在住あるいは在学中の3歳以上の未就学児童から中学生(国籍不問)を対象に、子どもたちが想像する未来の世界や希望を広く募集する。募集期間は6月1日から9月12日まで(締切日消印有効)。

募集する作品は、作品を郵送して応募する「絵画部門」とPCサイトから応募する「デジタル部門」の2部門。絵画部門は、未就学児童の部(幼稚園・保育園児を含む)、小学校1~2年生の部、小学校3~4年生の部、小学校5~6年生の部、中学生の部に分けられ審査される(デジタル部門は年齢別審査なし)。作品の審査は、奥村氏、南雲氏のほか、洋画家の城戸真亜子氏、文部科学省 代表者、NTTドコモ 代表者が行う。

優秀作品には、賞状・賞品を贈呈。「ドコモ未来大賞 ゴールド/シルバー」では旅行券、各都道府県それぞれ1名に賞を贈る「エリア特別賞」「審査員特別賞」では図書カードなどを提供する。また、ドコモ未来大賞ゴールドの受賞作品の中から1作品に、最優秀作品賞として「文部科学大臣賞」を贈呈するほか、応募者全員に「オリジナルドコモダケノート」をプレゼントする。賞品の詳細や応募方法などはドコモ未来ミュージアムのWebサイトで確認可能で確認できる。