Plextorといえば、古くは高性能かつ信頼性が高い光学ドライブで有名だったが、最近は高性能SSDのブランドとして人気を集めている。PlextorブランドのSSDは、独自のファームウェア技術による「True Speed」や「True Protect」といった機能を搭載していることが特徴だ。

そのPlextorブランドから登場したSSD製品「M6e PCI Express SSD」(以下、M6e)は、インタフェースとしてPCI Express x2(Gen2)を採用することで、SATA 3.0(6Gbps)の限界を超えるパフォーマンスを実現しているという。ここでは、M6eを試用する機会を得たので、そのパフォーマンスについて検証してみた。

M6e PCI Express SSDの表面。M.2規格対応のSSDカードが搭載されている

M6e PCI Express SSDのパッケージ

PCI Express Gen2の2レーンに対応

SSDの性能は年を追うごとに向上しており、最大6Gbps(600MB/s)というSATA 3.0の転送速度がボトルネックになりつつある。そこで注目を集めているのが、PCI Express対応のSSDだ。PCI Expressは広く普及しているGen2でも、1レーンあたり片方向1GB/s、双方向2GB/sの転送速度を実現している。レーンを複数たばねることもできるので、SATA 3.0に比べてはるかに高速だ。

PCI Express対応SSDは、これまでにも数製品が登場しているが、エンタープライズ向けの高価な製品が中心であった。しかし、M6eはゲーミングPC向けとしてリリースされており、価格も比較的リーズナブルなものとなっている。M6eはPCI Express Gen2を2レーン利用するため、インタフェースの最大転送速度は片方向2GB/s、双方向で4GB/sだ。容量は128GB、256GB、512GBの3モデルが用意されており、シーケンシャルリードは全モデル共通で最大770MB/s、シーケンシャルライトは512GBモデルが最大625MB/s、256GBモデルが最大580MB/s、128GBモデルが最大335MB/sとなっている。

ランダムリードは512GBモデルと256GBモデルが最大105,000IOPS、128GBモデルが最大96,000IOPS、ランダムライトは512GBモデルと256GBモデルが最大100,000IOPS、128GBモデルが最大83,000IOPSだ。コントローラチップとしては、最新の「Marvell 88SS9183」を搭載する。88SS9183は、デュアルコアのサーバーグレード製品であり、高い信頼性と性能を持つ。NANDフラッシュは、東芝製のToggle NANDフラッシュだ。

M.2規格対応SSDカード部分のアップ。カード幅が22mm、カード長さが80mmの細長いタイプだ

M6e PCI Express SSDの裏面。裏側にはほとんどパーツはない

ブラケット部にはLEDが3つ用意されている

M6eは、PCI Expressカード上にM.2規格対応のSSDカードが搭載された形となっている。M.2規格では、PCI ExpressとSATAという2種類のインタフェースをサポートしているが、M6eはPCI Express対応のM.2規格SSDカードを搭載していると思われる。