出張は何かと荷物が多くなりがち。それでも置いていけないのがカメラ関係。出張先が海外だったり、出張期間中にフリーの日があったりすれば、なおのことだ。

出張に持って行きたいカメラの条件って?

せっかく出会った美しい風景や荘厳な建物を撮るなら、やはり美しく残したい。せめて、大判プリント可能な画質は確保したいところだ。したがって、いくら身軽でもスマホのカメラでは話にならない。かといって、一眼レフを持って行くのも躊躇してしまうのが正直なところ。標準ズームと望遠ズーム、念のためにマクロレンズも持って行くか。一応、外付けフラッシュも一式…。

なんてやっていると、バッグがもうひとつ増えてしまう。ミラーレス一眼でも、カメラやレンズがそれぞれ少々小さくなるだけで、基本的な構成は変わらないだろう。写真に加えて動画も撮りたい方なら、丈夫な三脚が要るかもしれない。さらに、実際には専用充電器や予備バッテリーも加わる。こうなると、もはや出張というより撮影旅行といった出で立ちだ。

そう考えると、出張に携えていく理想的なカメラは、下記のような条件を満たすもの、ということになるだろう。

○ コンパクトなボディサイズ
○ センサーサイズができるだけ大きい(高画質に有利)
○ 交換レンズが不要(高倍率の光学ズーム)
○ マクロもOK
○ フラッシュ内蔵
○ 手持ちで動画もOK(強力な手ブレ補正)

そこで今回は、海外出張に際し、カシオの「EXILIM EX-100」(以下、EX-100)を持って行ってみた。ボディサイズこそコンパクトとは言い難いが、センサーは1/1.7型と、大きめかつ余裕のある有効1210万画素。ズームは光学10.7倍(35mm換算28-300mm相当)で全域F2.8の明るさ、約5cmmのスーパーマクロ撮影も可能、フラッシュ内蔵で5軸手ブレ防止機構搭載と、まさにうってつけのスペックなのだ。

ちなみに、付属のマイクロUSBケーブルと、PCのUSBポートまたは汎用的なUSB-ACアダプタから充電できるので、専用の充電器を持って行く必要もない筆者はこのケーブルをスマホの充電と共用で使用できたので、さらに便利だった(メーカーが公式にサポートしているのはEX-100に付属する充電器/ケーブルのみ。それ以外の機材で充電するのは自己責任)。

さて、今回の出張先はドイツ。スケジュールにおよそ半日の空き時間ができたので、観光地として有名なハイデルベルクをEX-100を片手に散歩してみる。コースは、ハイデルベルク中央駅からネッカー川河畔を歩き、カール・テオドール橋(アルテ・ブリュッケ)を目指す。

高速鉄道「ICE」(Intercity-Express)の停車駅マンハイムで降車、ローカル線に乗り換えてハイデルベルクへ(原寸大画像を見る)

ローカル線のホーム。車両によっては自転車と一緒に乗車OK(原寸大画像を見る)

ハイデルベルク中央駅(原寸大画像を見る)

駅前広場。印刷業界ではハイデルベルクといえば印刷機だが、左のビルにも「PRINT MEDIA ACADEMY」と書かれている(原寸大画像を見る)

駅前の主要道路を走るトラム(原寸大画像を見る)

掲載した作例は、基本的に「プレミアムオート PRO」モードか、多彩なエフェクトが楽しめる「アートショット」でオート撮影している(その他のモードを使った写真はキャプションで補足)。