甲州・山梨県の土産として、誰しもが知る大ヒット和スイーツといえば「桔梗信玄餅」。その老舗である「桔梗屋」から、桔梗信玄餅をモチーフとした様々なスイーツやお菓子が販売されているのはご存知だろうか。なんと今回桔梗信玄餅の生みの親である桔梗屋四代目社長・現相談役の中丸眞治さんに直撃して、1つひとつ丁寧に解説してもらったぞ。派生商品は全部で6つだ。

「桔梗信玄餅生ロール」

「桔梗信玄餅生ロール」(167円)は2011年3月発売、生クリームと餅の相性抜群

「桔梗信玄餅生ロール」(167円)は、桔梗屋がもともと長く扱っていた「甲斐浪漫(かいろまん)ロール」という商品が出発点だという。フランスや都内のパティスリーで修行を積んだ中丸純さん(桔梗屋現専務)が、「この商品にはもっと工夫が必要だ」と改良して桔梗信玄餅生ロールが誕生した。「全体的に黒蜜ときな粉の風味をいかしつつ、生クリームの中には『桔梗信玄餅』を2個入れ、従来の商品よりはるかにグレードアップしています。主体をロールの一本売りからカット売りに変えたこともお客様に喜ばれていますね」(中丸眞治さん)。

「桔梗信玄ゼリー」

「桔梗信玄ゼリー」(176円)は2013年8月発売、黒蜜が主役の珍しいゼリー

従来型の"つるん"としたゼリーではなく、桔梗信玄餅のような"モチモチぷるん"とした食感が特徴の「桔梗信玄ゼリー」(176円)。「普段は脇役になりがちな黒蜜がここでは主役なので、相性抜群のきな粉をたっぷりとまぶしてから食べてほしいですね。あっさりとしていて上品な味に仕上がっています。特に女性からご好評をいただいております」。

「桔梗信玄棒」

「桔梗信玄棒」(6本入り250円)は2012年12月発売

同社の隠れた人気商品だった「黒糖プチぱん」からの進化品だという「桔梗信玄棒」(6本入り250円)。黒糖プチぱんでも十二分にお客の反応はよかったが、あえてワンランク上げるよう試みて誕生したそうだ。「改良点は『桔梗信玄餅』のDNAでもあるきな粉をまぶし、食感に工夫をこらした点です。手軽に持ち歩けて、他の商品に比べて日持ちするので売り上げでもベスト3に入る勢いがありますね。名付け親は私です」。

「桔梗信玄餅アイス」

「桔梗信玄餅アイス」(269円)は2013年1月発売

同社の商品は一部を除き全て手づくりだそうだが、中でも特に手間がかかっているという「桔梗信玄餅アイス」(269円)。小さな機械で最初から最後までハンドメイドしているんだとか。「正直言ってコスト面では頭を抱えていますね。ですが人気は抜群。フタを開けると真ん中に黒蜜の支柱が入っているので、最後までアイスと絡めて食べられるのが特徴です。生産ラインを拡張予定で、販売の拡大にも期待してください」。

「桔梗信玄飴」

「桔梗信玄飴」(186円)は2012年4月発売。子供のころを思い出す懐かしい味

知る人ぞ知る、駄菓子屋にあったきなこ飴と同じ製法だという「桔梗信玄飴」(186円)。「ご年配の方にも親しんでいただいています。この商品に限っては"懐かしい味"というのがテーマの1つ。黒糖の程よい甘みが口いっぱいに広がり、ゆっくりと溶けるので、これからも世代をこえて愛され続けてほしいですね」。

「桔梗信玄生プリン」

「桔梗信玄生プリン」(4個入り806円)2012年4月発売

きな粉は当然のことながら粉っぽく、それをなめらかなプリンにした「桔梗信玄生プリン」(4個入り806円)。派生商品の中で開発に最も苦労したという。しかし、その甲斐あって、一番のヒット商品に育ったそうだ。「洋菓子にありがちな油っぽさを取り除き、カラメルのかわりに黒蜜を入れているため、洋菓子に馴染みのない方にもおすすめです。きな粉の味が非常に濃く出ており、それでいてなめらかな舌触りをしているので一度は味わってほしい商品ですね」。

どの商品も特徴があっておいしそう。今回紹介した商品は「桔梗屋」ホームページからも購入できるので、興味のある方は是非とも味わっていただきたい!

(文・A4studio東賢志)

※価格はすべて税別