【レポート】

「職場になじめないかも」と不安な新入社員に贈る、先輩としゃべるコツ

 

4月も半ばを過ぎれば、新入社員の方は職場の先輩たちに歓迎会を開いてもらったのではないでしょうか。

それ、楽しかったですか。
「なじめないかも……」なんて、一抹の不安がよぎったかもしれません。

「やたら激しく飲ませようとしてきた」「直接的な下ネタの応酬」「新入社員には分からない昔話や社内の内輪ネタで盛り上がっていた」などなど。

「なじめないかもしれない」という予感はきっと的中します。既成された職場の空気感はそうやすやすと変わりません。

僕こそが生き証人です。

「人とのコミュニケーションが苦手」という忌まわしき業を背負ってこの世に生まれ落ち、辛うじて社会人3年目になろうとしていますが、僕は職場に慣れたと思えたのは最近です。恐々としながら会社のドアを開けて「……はよ……ざいます」と朝から既に虫の息であいさつをする日々を繰り返しました。

職場は人間関係の広がりが制限されている

これは自分自身の性格に要因があったと考えています。

現時点で職場になじめないかもしれないと思っている人は、僕と同じように性格上、人との距離感を詰めにくかったり、簡単なやり取りでさえも身構えたりしてしまう人が多いのではないでしょうか。

大学生活とは大きな違いがあります。職場では大量にいる「友達候補生」のなかから自然淘汰(とうた)的に気の合う人が残っていくのではなく、あらかじめ人間関係の広がりがかなり制限されています。つまり意識的に打開策を持つことが求められ、そうでなければ、きっと半年後や1年後には僕と同じように虫の息あいさつをすることになるでしょう。

まず新入社員の方が大前提として知るべきは、「周りは新入社員なんかすぐに気にしないようになる」ことです。そもそもなじめるかどうかを考える必要性があまりないのです。 最初こそ新入社員が人柄や能力に対して興味を持たれますが、先輩方には自分の業務もあるわけで、せいぜい1カ月程度しか持続しません。新入社員がいる環境が普通になれば、やがて特別な興味関心を持たれることはなくなり、周囲はその新入社員のことなんて気に留めなくなります。(やたら新入社員の言動を見張る暇な人も一部にはいるでしょうが……)

一方、なじんでいるように見える先輩たちも、常に誰とでも仲の良い人なんて希少種もいいところです。できている人は特殊能力としてそれを持っているわけで、通常は人を選んで交友を深め、残りは薄っぺらい仕事上の仲の良さがあるだけです。

いくつかのコツを伝授します!

とはいえ「じきに慣れる」程度の話では、わざわざここにしたためる必要がありませんから、いくつかのコツを列挙します。僕の社会人生活から生まれた血と汗と涙の結晶です。

・「○○さん、全然仕事と関係ない話してもいいですか」

仕事の話だけをして職場の人と仲良くなることは絶対にありません。話しかけるのはハードルが高いですが、あえて「雑談をしますよ」と宣言してみると、言われたほうも気を緩めて「ん? いいよいいいよ」と言ってくれます。僕は1日に2回くらい使います。 ただタイミングと相手を見定めなければ「仕事中やろがい!」と怒鳴り散らされるかもしれませんので注意されたし。

・「すみません」ではなく名前で呼ぶ

「すみません」ほど多方面で使える言葉も少ないので僕のような人見知りをこじらせている人はつい使ってしまいがちです。しかし「すみません」が便利だと感じるのは、この言葉には相手と一定の距離感を持たせる効果があるため、使う側が安心感を得られるからです。言われている側としては個として扱われていないわけですから、良い気分はしません。「おい、人間」と呼ばれているようなものです。お前はショウジョウ様か。

・何に関心を持っている人か観察する

僕はよくお菓子を食べる人には新発売のお菓子の話をふり、たまに自分のお菓子をおすそ分けします。また僕はそれなりにアニメや漫画などに明るいこともありますが、デスクにキャラクターものがあれば、その話題を振ります。

もし自分の知りえない範囲に興味があると分かった場合はパソコンで検索して少しだけ予備知識を入れてから話しかけてみます。3分程度調べるだけでも、かなり違います。

・注意されたら「ありがとうございました」と言う

新入社員ですから注意されたりもするでしょう。しかしそれにやたらショボくれたり、ふてくされたりしていると、先輩は「コイツ、ちゃんと響いとるんか」と思います。

そこで謝罪ではなく、うそでもいいから感謝の言葉を述べれば「かわいいやんけ」と思うのが人の性です。人に注意するときは少なからず気後れするもので、それを払拭(ふっしょく)してあげることで印象はぐっと変わります。

また他には、順当な手段ですが、自分から先輩をランチなどに誘うことも有効です。後輩に誘われて単純に嫌がる人は、たかだか数回の1,000円程度をおごりたくないケチンボか、アナタが既に生理的に嫌がられているかです。後者ならば僕の懐は空けておきますので、飛び込んで泣いてください。

要は「距離をつめるために能動的に行動してみる」ことです。

先輩たちが新入社員をなじませることも必要ですが、新入社員も「なじませてもらう」というスタンスは持ってはいけません。もし、それすらも難しいならば、仕事だけは一生懸命やることです。慣れない環境であっても業務に立ち向かう姿を見て、良い印象を持たない人はいません。いたとしても性格がツイスターゲームしてしまっているので、そんな人は気にしなくて結構です。

※画像は本文とは関係ありません

<著者プロフィール>
武野光
平成2年生まれ。「TOEIC未受験」「サークル未所属」「友達の数が片手未満」といった状況から就職活動に挑み、その体験から得た教訓をつづったブログ『無能の就活。』が大きな反響に。現在はサラリーマンと兼業で作家活動を行う。著書に『凡人内定戦略』『凡人面接戦略』(中経出版)、『就活あるある ~内定する人しない人~』(主婦と生活社)など。また、週刊ビッグコミックスピリッツ「キミ! さいよー」(石原まこちん/小学館)内で「平成ベビーの就活用語辞典」連載中。
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