まだまだスポーツ観戦を楽しみたい! それならスポーツ漫画を読むのがオススメです。電子貸本サイトRenta!では、メジャーな競技からちょっと珍しいマイナー競技まで、あらゆるジャンルのスポーツ漫画をレンタルして読むことができます。そろそろ季節は春。スポーツをするのに最高の季節に向けて、Renta!からオススメのスポーツ漫画を紹介していきますよ。

バガタウェイ

『バガタウェイ』(マッグガーデン刊)

コミックブレイドで連載中のバガタウェイは、ラクロスにかける少女たちの青春の日々を描いた作品です。ちなみに皆さん、「ラクロス」という競技、知っていましたか? 僕は名前を知っていた程度で、あとは「長い棒とボールで何かやるんだよね」くらいの知識でした。それ、野球でもゴルフでもぜんぶそうじゃん!

ラクロスとは、クロスと呼ばれる先に網のついたスティックを用いて、直径6cm・重さ150gの硬質ゴム製のボールを奪い合い、相手陣のゴールに入れることで得点を競うスポーツです(Wikipediaより)。北米の先住民によって生み出されたスポーツとされており、そう考えるとかなり長い歴史を持った伝統的な競技なのですね。カナダでは国技にも認定されているそうです。

しかし、日本でラクロスが本格的に普及し始めたのは1980年代のこと。まだ20年ちょっとくらいしか歴史がなく、決してメジャーな競技とはいえないのが現状です。

そんなラクロスを扱ったスポーツ漫画というだけでも読む前からワクワクするのですが、この「バガタウェイ」は単に挑戦的な作品というだけでなく、しっかり内容も面白いからすごい! 田舎の離島でラーメン屋を手伝っていた主人公・空木 雫が本土の高校・筑紫学園高等部に進学し、そこでラクロスと出会って才能を開花させていく様子がテンポよく、それでいてラクロス初心者にもわかりやすく描かれています。

特に注目したいのは、雫が入部した筑紫学園女子ラクロス部の個性的なメンバーたち。主人公の雫(通称、ソラ)は、スポーツ経験すらない超初心者であるにも関わらず、実家のラーメン店の手伝い(ラーメンをこぼさず急な坂を走ったり、替え玉をカウンターから投げ入れたり)でラクロスのテクニックを自然と身につけていたという異端児ですし、友人の二奈(通称、団長)は自分のことを「オイラ」と呼ぶ元気いっぱいのボーイッシュな女の子。そして文(通称、ブン)はおとなしくて内気な性格ながら、しっかり者の努力家。

こうした性格も見た目もバラバラな1年生に加えて、不動のエースで「雷鳴の蒼姫」の異名を持つキャプテン・四極 燈子を中心に、こちらもバラエティに富んだ先輩たちが顔をそろえます。

スポーツ漫画というと、現実とは違うぶっ飛んだ描写で描かれる作品も多いのですが、「バガタウェイ」はラクロスというマイナー競技を扱っていることもあり、ルール説明から練習方法、試合に至るまでまじめそのもの。なので、ラクロスを知らなかったという人でも楽しめるのが良いですね。

史上最速の格闘球技とも称されるラクロスの魅力を、本作で存分に味わってください。

弱虫ペダル

『弱虫ペダル』(秋田書店刊)

ああもう、レース物ってなんでこんなにおもしろいんでしょう!

TVアニメも放送中なのでご存じの方も多いでしょう。今もっとも熱いスポーツ漫画のひとつ「弱虫ペダル」です。ペダルという単語からも何となく察しがつくかもしれませんが、自転車レースをテーマにした物語ですね。

主人公は小野田坂道。総北高校の1年生で、メガネをかけたいかにもな見た目のオタクです。高校入学をきっかけにオタク仲間を作ろうと、廃部状態だったアニメ研究部の復活をもくろんだ坂道でしたが、これがあえなく失敗。紆余曲折を経て自転車競技部へ入部することになります。もともと運動神経が悪く、スポーツが苦手だった坂道でしたが、小学生の頃から片道45km以上離れた秋葉原に自転車で通い続けていたことで足腰が鍛えられており、自転車に関しては相当な実力を秘めた選手なのです。設定自体にはややギャグが入っていますが、こうしたユーモアもこの作品の特徴。レースでのシリアスさと日常のゆるいシーンとのギャップが個人的には好きですね。

さて、そんな坂道をチームで支えるのは、クールな天才オールラウンダーの今泉俊輔や、「浪速のスピードマン」の異名を持つ関西からの転入生・鳴子章吉といった同級生たちや、「頂上の蜘蛛男(ピークスパイダー)」とも称される巻島裕介、強い精神力から「石道の蛇」の異名を持つ主将の金城真護、その巨体から「暴走の肉弾頭」と呼ばれる田所迅といった実力派の先輩たち。皆がそれぞれに個性豊かで、坂道を中心としたドラマを展開していきます。

何よりも熱いのは、やはりレースのシーン。見開きの大ゴマを多様したスピード感にあふれる描写は、全スポーツ漫画の中でもトップクラスの面白さだと断言します。読むだけで自転車レースが見たくなる、そして自転車に乗りたくなる、そんな作品ですよ。

BAMBOO BLADE B

『BAMBOO BLADE B』(スクウェア・エニックス刊)

剣道をテーマにした作品。アニメ化もされた人気漫画『BAMBOO BLADE』のスピンオフ作品で、作者の土塚理弘が執筆中に「剣道を通した少年の話」の着想を得たことから生まれたお話となっています。

スピンオフなので『BAMBOO BLADE』と世界観は共有しているのですが、特にこちらを読んでいなくても問題なし! 安心してページをめくってください。

主人公は飛鈴中学の新1年生である大城戸優(ユウ)。スポーツは苦手で、当初は家庭科部に入部するつもりだったユウですが、いろいろあって剣道部に入部することになります。

スポーツは苦手と書きましたが、ユウは年下の幼なじみであるケンタの剣道の練習に昔から付き合わされていたおかげで、実は剣道の腕前はかなりのもの。本人は自覚していませんでしたが、部内戦などを通してその実力を開花させていきます。

さすが、大ヒット作『BAMBOO BLADE』の関連作品だけあって、テンポの良さや試合描写の迫力など、漫画としての面白さ・安定感は抜群! ユウやケンタ、レンジやジンといった登場人物もみんな魅力的で、ついつい引きこまれてしまいます。剣道に詳しくない人でもしっかり楽しめる作品となっているのがいいですね。