ワタミは14日、都内にて「ワタミ×花畑牧場 コラボレーションメニュー発表会」を行った。両社初となるコラボメニューは、15日より全国の「和民」をはじめとするワタミグループの約600店舗にて販売開始された。同発表会では、ワタミグループ創業者でもある渡邉美樹参議院議員と花畑牧場の田中義剛代表取締役が、コラボメニューの魅力やコラボの意義などを語った。

対談する花畑牧場の田中義剛代表取締役(左)と渡邉美樹参議院議員

ワタミファームの生乳を花畑牧場で加工

今回のコラボメニューは、3月1日に両社が締結した包括的な業務提携に端を発している。業務提携に伴い、ワタミの子会社・ワタミファームは、4月1日より北海道にある同社の弟子屈牧場の乳牛から搾乳した約1.5tの生乳などを、北海道・十勝にある花畑牧場に毎日輸送している。生乳は花畑牧場にてチーズやアイスクリームなどの乳製品に加工され、その乳製品を用いたメニューがワタミグループの外食店(「和民」「坐・和民」「わたみん家」「炭の鳥子」)にて販売されるという仕組みだ。

デザートとフードのコラボメニュー約10種

今回販売されるコラボメニューは、フードメニューとデザートメニューを合わせて約10種類。提供メニュー名や値段は「和民」や「わたみん家」などの店舗によって異なる。下記は「和民」および「坐・和民」で提供されるメニュー(価格はすべて税別)。

フード系メニュー

「アボガドのモッツアレラチーズ焼」(390円)

「おもちとろ~り和風チーズグラタン」(390円)

「ふわとろツナマヨヘルシーピザ」(490円)

「ハロウミチーズと納豆のきつね焼」(290円)

「ポテトもちのラクレットチーズがけ」(390円)

デザート系メニュー

「スフレパンケーキ」(490円)

「抹茶ティラミス」(390円)

「ふわふわクレームダンジュ」(460円)

「瀬棚農場の有機チーズを使ったチーズケーキ」(430円)

「瀬棚農場のバニラアイスと花畑牧場の生キャラメルのアッフォガード」(430円)

このうちの5品と「わたみん家」で提供される「わたみん家のカタラーナ」(390円)が会場で試食できたので、フードメニューから紹介していこう。

「ふわとろツナマヨヘルシーピザ」(490円)

「おもちとろ~り和風チーズグラタン」(390円)

ふわとろツナマヨヘルシーピザは、はんぺんをピザ生地に見立てたおつまみメニュー。食べてみると、トマトの甘さとモッツアレラチーズのほどよい塩味が口の中いっぱいに広がる。さらに、みそがアクセントとして味を引き締めている。絶妙なふわふわ加減が残っているはんぺんも絶品だ。花畑牧場の田中代表取締役も、「ワタミ(ファーム)さんの牛乳は甘くてモッツアレラとすごく合う。みそとチーズも最高に合うんですよね」と絶賛する。

おもちとろ~り和風チーズグラタンは、もっちりした餅をコーティングするかのように、モッツアレラチーズがしっかりとからみついている。あっさりした磯辺巻きのような味わいに、チーズのコクが加わり、ビールが進みそうだ。

「ふわふわクレームダンジュ」(460円)

「スフレパンケーキ」(490円)

次にスイーツ。フロマージュブランを使ったふわふわクレームダンジュは、口に入れた瞬間に溶けてしまうような食感が楽しめ、何個でも食べられそうだ。「ふわっとした食感がおもしろいですよね。女子会にぴったりです」(田中代表取締役)。スフレパンケーキは、メレンゲを使っているため、しっとりした味わいが非常に上品で口当たりもいい。

「瀬棚農場の有機チーズを使ったチーズケーキ」(430円)

「わたみん家のカタラーナ」(390円)

瀬棚農場の有機チーズを使ったチーズケーキは、濃厚なチーズの味わいが堪能できる。わたみん家のカタラーナは、シャーベット状のプリンのような感じだ。卵黄のコクが口いっぱいに広がるが、後味はさっぱりしてどんどんとスプーンが進んだ。

今後も定期的にコラボメニューを販売予定

今回のケースのように、農畜産物・水産物の生産(第1次産業)と食品加工(第2次産業)、流通・販売(第3次産業)が連携することによって、より付加価値の高い商品を作り出す取り組みは「6次産業」と呼ばれる。渡邉参議院議員は国政の場において、「これからは6次産業モデル」と訴えているそうだが、まだまだ大規模な成功事例が出てきていないという。そのため、「このワタミファームと花畑牧場のコラボレーションを日本の6次産業のモデルにしたい」と意気込む。

そのためにも、ワタミは今回のコラボメニュー第1弾を皮切りに、今後は3カ月ごとにメニュー開発を行っていき、高品質の乳製品を用いた新商品を通年で提供していく予定だという。「一時的なキャンペーンではなくて、5年、10年と提携を深めていきたい」(渡邉参議院議員)。

今後は一体、どんなコラボメニューが登場してくるのか。われわれをあっと驚かせてくれるような、絶品料理が出てくるのを期待して待つとしよう。