iPhoneのRetinaディスプレイには、IPS液晶が使用されている。IPS液晶は視野角が広く、どのような角度からでも見やすいことが特徴だ。その色域とガンマ値はsRGB(IECが策定した色空間の国際標準規格)の基準をほぼ満たしており、自然な色を再現できる。

Retinaディスプレイの色温度は若干高めだ。sRGBの色温度は6500Kが基準とされているが、iPhoneでは7000K前後(モデルや製造ロットにより多少の差はある)。一般的な傾向として色温度の高いほうが鮮やかに感じられ、しかも日本人は色温度の高い画を好む傾向にあるため、iPhoneの画が支持される理由になっていると考えられる。

ところで、黄色人種と白色人種では「白」が異なって見えるという説がある。白色人種の方有色人種より虹彩が薄いため光を通しやすく、光を眩しく感じるというのだ。実際、映像作品の色温度の基準は日本向けのほうが高く、欧米向けのほうが低く設定されている

iOS 7.1のアクセシビリティ機能には、「ホワイトポイントを下げる」という設定が追加された。ホワイトポイントとは、3原色(RGB)それぞれが100%の白を表現する基準であり、この値が上がれば色温度は高く、下がれば低くなる。iPhoneが発する光がキツく感じられる、そんな場合はこのスイッチをオンにしてみよう。多くの日本人には少し薄暗くなったように感じられるだろうが、白のキツさは軽減されるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 『設定』を起動して「一般」→「アクセシビリティ」の順に開き、「コントラストを下げる」をタップする

2「ホワイトポイントを下げる」スイッチをオンにすると、色温度が下がり白の発色が若干穏やかになる

(提供:iPad iPhone Wire)