ドワンゴは4日、本社オフィス内にドワンゴ社員向け美容室「artifata GINZA KABUKIZA店」をオープンした。これまでにも社員向けに女子マネージャーによるラジオ体操などのユニークな試みを行ってきたドワンゴだが、なぜ美容室だったのか。記者発表会で実際のデモンストレーションを見ることができた。

ドワンゴ社内に美容室が誕生した

今回ドワンゴ社内にオープンした「artifata GINZA KABUKIZA店」は、表参道に店舗を持つ美容室「artifata(アルティファータ)」の新店舗。同店には表参道店からスタイリストが常時2名出勤する。営業時間は14:00-21:00で、完全予約制。内装は思っていたよりもずっと本格的で、スタイリッシュな店内はドワンゴ社内というよりも「artifata」そのものだ。

サービスを受けられるのは、ドワンゴと関連会社の社員のみ。福利厚生の一環でもあるため、ドワンゴが料金の一部を負担することで、社員は通常料金よりも安くサービスが受けられる。価格等は公開されていない。カット以外にもカラーやヘッドスパなど、「artifata」と同じメニューが提供される。

「artifata」のCHIKA氏はカリスマ美容師ブームを牽引した人気美容師だ

社員向けの美容室を社内に設置しようという話が出たのは2013年夏頃のことだという。発案者はドワンゴ会長の川上量生氏で、artifata代表のCHIKA氏がドワンゴ荒木社長と親しい間柄だったことから同店のオープンが決定した。

この社内美容室の提案を受けたとき、CHIKA氏がまず思ったのは「面白そう」だったという。1999年頃のカリスマ美容師ブームを牽引し、数々の著名人のヘアやメイクを担当してきたCHIKA氏のモットーは「常に新しいことに挑戦すること」。ニコニコ動画はこれまであまり見たことがなかったというが、「ドワンゴさんはアバンギャルドな会社という印象」だったのだとか。美容業界とIT業界がこういった形で関わることで「何か新しい化学反応が起きるかもしれない」と期待を寄せる。

とはいえ、ドワンゴによれば「高度経済成長期には、大企業や官庁のオフィスに床屋があることは珍しくはなかった」という。今回の試みは、そうした「オフィス×床屋」の良さを現代版にリ・デザインしたものだ。この日は実際に3名のドワンゴ社員が登場し、カットとスタイリングのデモンストレーションが行われた。

3名のドワンゴ社員が実演

もとは社内の物置だったスペースだが、すっかりartifataとして生まれ変わった

壁の素材にもこだわっている

ドワンゴ社内ではあるが、あくまでartifataなのだ

席について、カットがスタートする。一見すると普通の美容室だが、そこはニコニコ動画のドワンゴらしい仕掛けがあちこちに隠されている。