子供が自力で大学に進学するケース、日本でも今後は増えて行くかもしれない

アメリカのテレビドラマや映画を見ていると、高校生が「奨学金が決まったので大学へ行く」という場面がよく出てきます。アメリカでは、日本のようにたった1回の受験で合格が決まるのではなく、高校での成績や課外活動で頑張っているかどうかが面接等で審査されます。また、家庭の収入が低くても、成績がよければ奨学金の対象となります。そして、アメリカの場合は一般的に、大学は自分の力で行くものだという風潮もあります。反対に日本では、大学の学費を親に出してもらっている学生が多いのが現実です。

急激に変化する社会情勢に対応できる子供に

しかし、現在のように急激に変化する社会情勢の中、親がいつまでも子供の学費を負担できるかどうかわかりません。そこで、「大学は奨学金で行くもの」という考え方を子供に小さな時からしっかり教え込んでいってはいかがでしょうか。すると子供には、「大学=自分の力で行くもの」ということがインプットされます。それには様々な方法があるでしょうが、小・中・高校と成績優秀で、自分の行きたい大学にいい成績で入学し、授業料を免除してもらう(授業料全額相当額の奨学金を受給する)のがベストではないでしょうか。親に言われて勉強をするのではなく、大学に行くために、それも上位の成績で行くために勉強をするのです。もはや「いい大学を出て、いい会社に入れば幸せ」という図式は完全に崩壊しています。まさに今、社会で求められているのは、「自立力」。自分で考え、自分で決断を下し、自分で行動をします。その最初の試練が大学受験となるのです。

今の若者は、最初の挫折、例えば大学受験や就職活動でつまずいた時になかなか立ち直れないというケースが少なくありません。そこで親は子供を甘やかすのではなく、自立できるようにサポートすることが必要です。大学受験に際しても、傍観者でいるのではなく、子供に様々な情報を与えて、例えば奨学金には日本学生支援機構、大学独自のもの、地方自治体のもの、民間団体(あしなが育英会等)といった種類に加え、貸与型と給付型があることなども教えます。

子供は給付奨学金を目指して、「この大学なら上位○名に入る」と自分で考えて大学を決め、勉強に励むことでしょう。自分で選んだ道なので、何があっても努力して前進することができるのではないでしょうか。

子供に生き抜く力をつけるために、今後はこういう方法も増えていくのかもしれませんね。

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