4月から消費税が8%にアップするとともに、タバコの価格も1箱、10円から20円程度値上げされるようだ。喫煙者には痛すぎる値上げだが、一方で「禁煙したい」「節煙したい」人にとっては、良いきっかけになるのかも。マイナビニュースでは、タバコの値上がりを前にした喫煙者の揺れる心境をアンケートで探ってみた。

意思だけでやめられるのならば楽なのだが…

喫煙者も今回のタバコ値上げにはギブアップ!?

喫煙者259人を対象にしたアンケートの結果、今回の値上げを機に155人(59.8%)もの喫煙者が「禁煙したい」と考えている実態が明らかになった。「禁煙したいと思わない」と回答した喫煙継続派(104人)でも、タバコの本数を減らす「節煙」については、半数以上の56人が「したいと思う」と答えている。

つまり、「禁煙したい」人と「節煙したい」人を合わせると211人。なんと80%以上の喫煙者が「禁煙・節煙したい」と考えているのだ。

ノバルティス ファーマが行った「禁煙に関するアンケート調査」によれば、タバコの価格が「500~600円」になると、喫煙者の禁煙意向、節煙意向が急激に高まるという。

4月以降、タバコの主要銘柄の価格は約500円、いよいよワンコインとなる。タバコはもはや、乏しい小遣いではまかないきれない高額嗜好品。今回の消費税増税によるタバコの値上げによって、喫煙者の多くがかつてなかったほどに禁煙、節煙の意欲を高めているのも当然と言えよう。

しかし、禁煙意欲を高めている喫煙者が、見事に禁煙に成功できるかどうかは別問題。調査対象の259人中107人が「これまでに禁煙を試みたことがある」が「失敗した」経験がある。失敗の回数は「1回だけ」が46人と最も多いが、「数えきれない」失敗を重ねている人も15人と少なくない。

そもそも、なぜ禁煙を決意しながら失敗に終わるのか? アンケートでは「禁煙が成功しなかった原因」も聞いてみた。

・「意志がヨワヨワだから」(41歳男性/自動車関連/技術職)
・「結局我慢できなくなる。特にお酒を飲むと」(28歳女性/医療福祉/専門職)
・「禁断症状に負けてしまう」(35歳男性/電機/技術職)

大多数の人が異口同音に「意志が弱いから」と答え、ニコチン依存から抜け出る際の苦しさに耐えきれなかった弱い自分を失敗の原因としている。

禁煙を成功させるには、禁煙補助薬を使う方法も

一方で、「禁煙に成功した」という265人にも別途アンケート調査。どのようにしてタバコの誘惑に打ち勝つことができたのだろうか。

・「とにかく吸わない」(30歳男性/自動車関連/技術職)
・「タバコの存在を忘れる」(27歳女性/金融証券/営業職)
・「ひたすら耐えた」(32歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「自分との戦いです」(29歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「死ぬ気になれ」(25歳男性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

強い意志で禁煙に成功した人たちは、意志の力がすべてとアドバイスする。また、これまで一度ならず、何度も禁煙を試みては失敗している人たちの理由はといえば、本人たちが認める通り「意志が弱い」から。その弱い意志で再び禁煙という難事業に立ち向かっても、またしても失敗してしまう可能性は小さくないように思える。

力みかえってイライラの日々を送り、あげく挫折、玉砕して自己嫌悪に陥るといった愚はそろそろ卒業したい。そこで注目したのが、次のコメント。

・「医者に通った」(37歳女性/学校・教育/事務系専門職)
・「禁煙パッチ。経験的にパッチが一番楽だ」(43歳男性/製造業/秘書・アシスタント職)

禁煙が難しいのは、タバコに含まれるニコチンへの薬物依存である「身体的依存」と喫煙習慣による「心理的依存」、この2つを同時に克服しなければならないからだ。ニコチンへの「身体的依存」、つまり禁煙時のニコチン切れによる症状の苦しさは、禁煙補助薬で相当程度緩和することができる。ドラッグストアやECサイトでも手に入れられるニコチンガムやパッチなどの禁煙補助薬は、「意志の弱さ」を薬剤で補ってくれる力強いパートナーといえよう。

消費税の引き上げ、そしてタバコ価格の値上りまであと1カ月余り。当記事を参考にして、今回こそは確実に禁煙を成功させてほしい。