iPhoneのホーム画面は、そのひとじしんを映しだす"鏡"です。なにが好きなのか、なにを気にしているのかみてとれますし、そのひとの性格までみえてくることもあります。ここでは、女子のiPhoneのホーム画面から、化粧などの外見や男女の恋愛に関する心理に詳しい心理学者であり、大学教員の平松隆円氏が、持ち主の性格や心理、行動をプロファイリングします。本稿を参考にすれば、ホーム画面さえみることができれば、その女子の口説き方までわかるかも!? 今回はSさん24歳のホーム画面です。

SさんのiPhoneホーム画面全4枚

Sさん

1枚目

2枚目

3枚目

4枚目

5枚目

6枚目

プロファイリングと解説

さて、今回の女性はホームスクリーンが6枚です。といっても、5枚目と6枚目は「NAVERまとめ」と「BUYMA」のブックマークです。ですが、あなたはこのiPhoneのサファリで、ホームスクリーンにブックマークをアイコンとして保存する方法、知っていましたか? この方法、なかなか知っているひとはいないのではないでしょうか。さて、どんなウェブをブックマークしているのでしょう。本当は、ここがわかると、この女性がどんなタイプなのかが一番わかるところですよね。今回は、まずはここに注目してみましょう。

まずは「天現寺・・・ャレ」。「・・・」を推測するという連想ゲ-ムですが、この女性が都内在住であれば天現寺とは南麻布界隈のこと。つまり、六本木や広尾がこの女性の興味のある地域なのでしょう。ですが、今はまだ生活圏とまではいえないのかも。住み慣れた場所であれば、わざわざ「NAVERまとめ」で調べたりしませんよね。友達や彼氏と行くオシャレなカフェやレストラン、欲しいオシャレな洋服屋さんや雑貨屋さんなどを調べたのでしょう。じっさい、「NAVERまとめ」には、「・・・ャレ」をオシャレとして考えて、天現寺+オシャレで検索すると、カフェやレストランのまとめがでてきます。

「NAVERまとめ」のショートカットアイコンが並ぶ

そして、「ゆるふ・・・眉毛」。おそらく、ゆるふわ+眉毛ですよね。これをキーワードに検索すると、“ゆるふわ女子は必須!眉毛を脱色してふんわり淡い眉をつくる方法”という、眉毛の脱色に関するまとめがでてきます。そして、「アッシ・・・限定」。これ、ボクはアッシュだとおもうんです。つまり、毛染めのアッシュカラー。そしてアッシュ+限定で検索すると、“アッシュカラーの髪色限定!大人ヘアカタログ画像集”というまとめがでてきます。これらから考えると、髪の色を染め直そうとおもっているのかなといいような気がします。例え、染め直さなくても、いま流行の黒髪ではないところに関心があるのがわかります。

つぎに「BUYMA」です。まずがShabby Chic。これはデザイナーRachel Ashwellが提案する、かなりガーリッシュなインテリアブランドです。花柄やフリルがふんだんに取り入れられています。たとえていうなら、ドラマ「Gossip Girl」のブレア・ウォルドーフの世界でしょうか。けっこう、この女性はまさしく「ゆるふわ」なかわいらしいタイプだとおもいます。

「BUYMA」のショートカットアイコンで嗜好がわかる

ざんねんながら、「BUYMA」でほかにブックマークされているSAではじまるブランドは多すぎてわかりませんが、同様のテーストでしょうね。このあたり、アプリで"Adobe Photoshop Express"という本格的な画像加工アプリがある一方、"Labelbox"という指でなぞったテープのうえに文字入れができるものがあったり。そして、一般的な"ルナルナ"ではなく、ハローキティの生理の管理ができるアプリがあったりします。1枚目から3枚目までが、ほぼデフォルトのアプリが配置されていたり、壁紙がデフォルトのものだったりするなかで、女の子っぽい印象が垣間見られるわけです。

1枚目はデフォルトアプリ。壁紙もデフォルト

もしかしたら、一見するとそんなことはなくても、すごくカワイイものが好きだったりする女性なのかもしれませんよね。常日頃から、かわいく女の子らしく扱うことには抵抗されるかもしれませんが、ポイントをおさえて接してあげるといいかもしれません。

平松隆円…化粧心理学者/大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター講師や京都大学中核機関研究員などを経て、現在はタイ国立チュラロンコーン大学講師。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。よそおいに関する研究で日本文化を解き明かしている。NTV『所さんの目がテン! 』、CX『めざましどようび』、NHK『極める 中越典子の京美人学』など番組出演も多数。主著『化粧にみる日本文化』(水曜社)は関西大学入試問題に採用されるなど、研究者以外にも反響をよんだ。ほかに『黒髪と美女の日本史』(水曜社)など。