ほかのポイントとしては、実際に「A8」がどういったプロセッサになるのかという点だ。64ビット対応という点は疑いの余地がないが、製造プロセスの微細化で空いたスペースにさらにトランジスタを詰め込み、どのような改良を行ってくるのだろうか。 仮に28nm製造プロセスのA7と同じダイサイズを維持して20nmで製造を行った場合、3割ほどスペースに余裕が出る。これをCPUの動作クロック上昇に割り当てるのか、あるいは現行のデュアルコア構成を増やしてクァッドコアにするのか、さらにGPUにリソースを割くのかといったあたりだ。

順当に考えると、単体のコアを極端に強化するよりはクァッドコアを採用するのが無難だと思われるが、現在対応の増えつつある4K動画処理など、より高度な画像処理のためにGPU強化や専用回路の組み込みなど、ある程度GPU強化に動く可能性もあるだろう。だがiPhone 6で最も重要だと考えられるのがメモリ容量の増加だ。

iPhone 5sでは従来と同じ1GBのメモリが採用されたが、64ビット対応によりアプリ動作がメモリ不足で若干厳しくなった印象がある。おそらくは、2GB以上に一気にメモリを増やしてくるのではないかと考える。