多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「公衆無線LANって接続が面倒ですよね?」という質問に答えます。

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日本でスマートフォンを取り扱う携帯電話各社は、契約者向けに実質無料の「公衆無線LANサービス」を提供しています。NTTドコモの「docomo Wi-Fi」とソフトバンクの「ソフトバンクWi-Fiスポット」、KDDI/auの「au Wi-Fi SPOT」は、対象のパケット定額サービス/料金プランに加入した場合、300円前後の月額使用料が免除されます。さらに「BBモバイルポイント」や「UQ Wi-Fi」といったWi-Fi回線も利用できるため(Wi-Fiローミングサービス)、駅や空港など人が集まる場所ではアクセスポイント探しに困りません。

公衆無線LANは高速なうえ、1カ月のパケット通信量上限を気にせず済むというメリットがありますが、利用するときにはアクセスポイントに接続する手続き(ログイン)が必要です。サービス加入時に登録したアカウントIDとパスワードが認証されなければ、接続サービスは利用できません。

しかし、最近では公衆無線LANへの接続を簡略化する「EAP-SIM」という認証方式が普及し始めました。SIMに記録されている端末固有の識別情報を利用しアクセスポイントへログインできるので、認証にかかる時間が大幅に短縮されます。アクセスポイントに接続するための設定や、ログインするためにIDやパスワードを入力する必要もありません。SIMに記録された情報にアクセスし正規のユーザかどうか確認できる、携帯電話会社ならではの認証方式といえるでしょう。

EAP-SIM認証は、端末とアクセスポイントそれぞれがEAP-SIM認証に対応している必要があります。対応端末は各携帯電話会社により異なりますが、Android端末の場合は利用開始手続きは必要ありません(iPhoneはWi-Fiプロファイルのダウンロードが必要)。最近発売された端末を対応エリアへ持ち込めば、数秒ほどで公衆無線LANサービスに接続できることでしょう。

SIMに記録された情報をもとにログイン手続きを行う「EAP-SIM認証」に対応した端末であれば、高速かつ安全に公衆無線LANへ接続できます

(記事提供: AndroWire編集部)