予算1万円で海外現地スマホを買う方法 - フィリピン・セブ編(後編)

海外現地でスマホを買って活用してみよう。予算は1万円。今回はフィリピンのセブで格安の地元スマホを購入してみた。前編ではセブのスマホ事情について説明した。後編では、実際に1万円スマホを購入し、プリペイドSIMも入手する手順も紹介していく。

ショッピングモールでスマホもSIMも購入可能

セブの中心部にあるAyalaセンターはブランド品店も入る高級なショッピングモールだが、スマホ販売店が集まる一角もあり庶民でも気軽に立ち寄ることができる。Cherry Mobileの自社店舗もあるため、最新機種の情報を知るにもうってつけの場所だ。

Cherry Mobileの店内にはカタログにある通りスマホは約20機種が展示されていた。その中で4400ペソ、1万円以下の製品は約10機種。4499ペソ、約10240円とわずかに1万円を超える機種も2種類あるなどスマホの値段は確かに安い。店員にお勧めを聞くと、発売されたばかりの「Amber」という機種が今もっとも人気があるという。価格は2999ペソ、約6820円だ。

Amberのスペックは3G+2GのデュアルSIM対応、1.2GHzデュアルコアCPU、4インチ800x480ピクセル、メインカメラ5メガピクセル、メモリは4GB。今となってはエントリークラスの製品だろうが、海外の旅先でちょっと使うならば十分だろうか。なおクアッドコアCPU搭載で4.5インチqHDディスプレイの「Flame 2.0」なら4999ペソ、約1万1370円と若干予算オーバーとなるが、現地購入スマホをフルに使いたいのならばこのような製品も購入できる。 今回は店員のおすすめに従ってそのAmberを購入した。パッケージもしっかりとしており説明書もきちんと付属している。本体の質感はプラスチックそのものでこのあたりは価格相応ではあるものの決して安っぽさは感じられない。デザインも悪くはなく数日間の現地滞在中も問題なく利用できそうだ。

さてスマホを購入したからにはプリペイドSIMも入手しよう。フィリピンには3つの通信事業者があるが、最大手のSmartが電波状況が良いようだ。SmartのプリペイドSIMは音声とデータ通信が可能なものが40ペソ(約90円)だ。データ料金は2日定額が85ペソ(約193円)、7日定額が200ペソ(約460円)なので利用分にあった金額を追加しよう。プリペイドSIMはCherry Mobileや隣接するモール内の外のスマホ販売店や、店内にあるSIM販売カウンターで購入できる。その際に残高追加カードも合わせて購入しておこう。

Amber本体にSIMを入れ電源を投入、まずは無駄なデータ料金の課金を避けるため設定からいったんデータ通信をOFFにしよう。なおAmberは日本語ロケールは搭載していないものの、設定画面程度の英語ならば難しく感じることはないはずだ。もちろん日本語の表示は問題なくできる。

アンテナマークが表示されSmartの電波を掴んだら、最初に残高を追加しよう。購入した残高追加カードの背面のスクラッチ部分を削り、電話番号1520に続けてカード番号を入力して発信すればよい。なおSIM販売店舗では電話番号を伝えるだけでその場で残高を追加してくれるので、面倒な場合はやってもらうのもよい。

希望の残高になったら、次はデータ定額の申請を行う。データ定額申請はSMSで電話番号2200番に、2日定額ならUNLISURF 85、7日定額ならUNLISURF 200と本文を書いて発信すればよい。しばらくするとSMSで定額申請完了の通知が来るので、再び設定からデータ通信をONにすればよい。またAPNの設定はAPNがinternet、ユーザー名とパスワードは不要だ。

後はGoogleアカウントを設定し、GooglePlayから日本語入力や普段使っているアプリをインストールすればよい。デュアルコアCPUのためたまに動作が若干緩慢になるものの、タクシーで移動中に地図を確認するなど現地スマホは現地滞在をより便利なものにしてくれるだろう。なおフィリピンの3G回線は通信速度があまり早くないため、Facebookなどは表示に時間がかかることがある。フィリピンはLTEサービスもはじまっているため、1万円台で買える地元メーカーのLTEスマホの登場にも今後は期待したいものだ。

セブ2014年のまとめ

Cherry Mobile Amber ： PHP2999(約6820円) プリペイドSIM ： PHP40(約90円) 7日データ定額 ： PHP200(約460円) 合計 ： PHP3239(約7370円)