共働き家庭の場合、家計簿をつけていないことも多い

20代~30代の子育て世代では、まだまだ先だと思われがちな老後。でも老後の生活にも資金は必要で、長生きしたもののお金が足りないという事態にはできれば陥りたくないですね。そこで、ファイナンシャル・プランナーの村松祐子さんに老後の資金がどれくらい必要かについての目安を教えていただきます。

余裕のある老後、毎月10万円が赤字に

総務省統計局「家計調査年報〈家計収支編〉平成24年」のデータが興味深いです。60歳以上の単身無職世帯の収入と支出の関係を見ると、手取り収入の平均額が11万772円に対し、消費支出の平均額は14万3,060円となっており1カ月に3万2,288円不足することになってしまいます。また夫婦2人世帯(高齢夫婦無職世帯: 夫65歳以上妻60歳以上のみの無職世帯)の手取り収入平均額が18万8,205円、消費支出平均額は23万9,878円となっています。1カ月で5万円ほど不足するため、それまで蓄えた預貯金を取り崩して生活していくことになります。旅行へ行ったり趣味を充実させたりと少し余裕のある暮らしを求めると、ひと月の不足額はおよそ10万円に及び、預金の減り方がさらに早くなります。

65歳から10万円を毎月預金から取り崩していくと、仮に2000万円あったとしても、現在の金利水準(0.02%)では、その金額は16.7年後の81~82歳には底をついてしまいます。平均寿命(男性79歳・女性86歳)まで生活を維持することすら難しいという状況に陥ることになりかねません。

また、諸外国では、年金受取年齢を67~68歳にする計画のところも増えており、日本でも同様に支給開始年齢の引き上げの可能性を踏まえて資金準備をした方がよさそうです。資金準備の源となる収入面でも、若いうちからスキルアップを心掛けることが大事であることはいうまでもありません。さらに今後、消費税増税や社会保険料の負担も増え、収入が増えても手取りは増えないという状況が続くことも想定できます。

その意味でも、夫婦共働きによるダブルインカムは世帯収入を増やす1つの手段として有効と言えるでしょう。