スペインバルセロナ市で2月24日(現地時間)より開催されるMobile World Congressに合わせ、前日の日曜日にプレス向けのプライベートイベントである「ShowStoppers」がバルセロナ市内で開催された。同イベントは、CESやIFAなどのイベントに付随して行われるPR会社主催のイベントで、MWCに出展する企業などが事前に取材を受けることを可能にするもの。

会場にはテーブルを並べたブースが立ち並び、かなり大勢の報道陣がつめかける。イベントが始まってしまうと、ブースでの本格的な展示を取材できるが、ブースのスタッフは委託企業の社員であったりするため、通り一遍の説明はできても、突っ込んだ質問には答えられないこともある。こうした事前のプレス向けのイベントでは、机に製品を並べたり、モニタでプレゼンするだけの展示しかないが、担当者を前に直接話しを聞きながら取材が可能というメリットがある。

そういうわけで、以下、気になった製品を並べて会場のレポートとしたい。

VUZIX

国内でもメディア観賞用として売られたメガネ型のディスプレイを開発したVUZIX社は、本来は米軍向けなどにヘッドマウントディスプレイを販売している会社だ。

今回は、メガネに取り付ける形のM100 Smart GlassesとシースルータイプのM200ARを展示。M100は、Google Glassと同じくメガネのフレームに取り付ける製品で内部にプロセッサを搭載、アンドロイドが動作する。ただし、解像度がスマートフォンほど高くないため、現状はPlayストアを入れずに専用のストアのみを使うらしい。M100は米国では一般消費者向けにも販売されているとのことで、800ドル程度だという。オプションとして、外部バッテリなどが用意されるようだ。

M200ARは、カメラとシースルー形のディスプレイを組み合わせたもので、サングラスのようなカバーを使えば日差しのような強い光のあたる場所でも利用可能な製品。こちらはプロフェッショナル向け。

Garmin

GPSデバイスで著名なGarmin社は、ヘッドアップディスプレイ構造のナビゲーションマシンHead-Up Display Plus(HDU+)を展示。地図表示ではなく、次に曲がるところを指示する「Turn By Turn」方式のナビゲーションがおこなえる。FL管による表示を斜めにした透明な板に映す方法だが、ちょっと格好いい。また、同社は、Android用のナビゲーションアプリをソニーのスマートウォッチに対応させ、スマートウォッチ側にも地図表示ができるようにしたものも展示している。

olloclip

iPhoneカメラ用の外付けレンズを作るolloclip社は、「魚眼」、「ワイド」、「15倍マクロ」、「10倍マクロ」の4種類のレンズを切り替えることができる4-in-1 Photo Lensを出展。これは、iPhone 5、4系のカメラレンズが背面上端にあることを利用して、プラスティック部品で角を挟むようにして取り付ける。前後どちらにも取り付けが可能で、それで2種類のレンズを切り替え、さらに、外側にねじ込み方式でレンズを追加(いわゆるコンバーターレンズのようなやり方)して、合計4種類のレンズが使えるようにするもの。