【レビュー】

アップルのオフィススイートソフト「iWork」デスクトップ版のアップデートをチェックする

 

1月24日にアップルのオフィススイートソフト「iWork(Pages、Numbers、Keynote)」がアップデートされた。Mavericksへのアップデート時にWeb版、iOS版との互換性を高めるために機能が省略されたものがあり不評だったが、今回のバージョンアップでいくつかの機能が復活した他、ネットワーク機能が強化されている。この記事では今回のアップデートを加えたiWorkソフトがどのように変わったのかを見てみよう。

今回のアップデートで追加された機能は?

まず今回のアップデートで共通の新機能としては、ツールバーのカスタマイズ機能が復活、Microsoft Office書類との互換性を向上させている。またiCloudに保存する際、共有機能からパスワードを設定することができるようになり、ユーザーとの書類共有時にプライバシー設定が可能になった。

Pagesのツールバーカスタマイズ。ツールバーを右クリックで表示し、ドラッグ&ドロップで変更する

パスワード設定は[共有]-[共有設定を表示…]で[パスワードを追加]を指定して共有する

ユーザーインターフェイスは1ウインドウに統合されて、これまで上のツールバーからポップアップウインドウが表示されて機能を設定していたが、サイドバーからいろいろな機能を呼び出す形になった。この表示方法は使いやすくなっていると言える。

ここからは各ソフト別に、前バージョンからの変更点と今回のアップデートを見ていこう。

ワープロソフト Pages

Pagesはテンプレートを選んで文書を作成するタイプのワープロで、一般的なレター形式のもの、ノートなどテキストタイプのものや、写真を使って自由にレイアウトできるページレイアウトの文書がある。

新規書類を選ぶとテンプレートが表示され、選択するだけで美麗な文書を利用できる

テンプレートを開いたPagesの基本画面。選んだコンテンツに対応して右側のサイドバーが変わる

縮小された機能で目立つは、やはりテンプレートが大幅に削減された点だろう。以前は180種類あったテンプレートは65と大きく減っている。他にページを選んで複製ができなかったり、アウトライン機能がなくなったりしている。Web版、iOS版とテンプレートの共有化を図るためだが、前バージョンから使っていた人には物足りなさを感じるかもしれない。ちなみに今回のバージョンアップではエンドノート機能が復活、縦ルーラ表示など幾つかの機能が復活しており、今後のバージョンアップでもなくなった機能が復活する可能性はある。

表計算ソフト Numbers

NumbersはMicrosoft Excelなどの難しい計算をするための表計算ソフトというよりは、表計算機能とグラフ機能が強化されたレポート作成用ワープロという方がいいかもしれない。マクロを使った計算の自動化などはできないが、1つのシート上に 別々の表を持つことができ、自由に配置できるのがポイント。Pagesと同じようにテンプレートを呼び出して加工も可能だ。

グラフや表、テキストを自由に配置できるのがNumbersの特徴。報告書をよく作る日本人にこそ適しているかもしれない

こちらもテンプレートから選んで文書を作ることができる

今回のバージョンアップでは複数列、行のサブセットの並び換えなどができるようになった。またAppleScriptサポートの向上など、前バージョンで省かれた機能が復活している。

複数列を基準にして並べ換えが可能になった

プレゼンテーションソフト Keynote

Keynoteはプレゼン作成ソフトで、美麗なグラフィックやアニメーションが使えるなど「Microsoft PowerPointとは違う」ことがポイント。プレゼンは相手に見てもらうことが大切なので、他と違うというのはとても大きなアドバンテージになるからだ。前バージョンとの差は少なく、スライドパターンも多くトランジションやアニメーションも豊富だ。

Keynoteの基本画面。左のサイドバーにスライド、右に各種設定が表示される

今回のバージョンアップではトランジション効果が増えたほか、発表者ディスプレイの機能が強化されている。

新しいトランジションのグリッド。スライドがグリッド上に表示されて切り替わる

iCloud版はどうなっている?

iCloud版のiWorkはiCloudアカウントを持っていれば無料で利用できる。現在はまだβ版でインターフェイスが英語だったり、機能的にはデスクトップ版の方が上だったりと不足している部分も多いが、利用できるテンプレートは同じ。またデスクトップで作成したものをiCloudに保存すれば、iCloud.com上で開いて利用できるのも便利な点だ。ちなみに前バージョンのファイルを開くことはできるが、編集保存すると前バージョンでは開けなくなるので前バージョンを併用している人は注意が必要だ。

iCloud.com上でデスクトップで加工したKeynoteファイルを開いてみたところ。インターフェイスは英語だが、新トランジションのグリッドが表示できている

iCloud.comに保存したファイルはWeb版で開くことができる。「新規作成」で新しいファイルを作ることもできる

前バージョンのファイルを開こうとするとダイアログが表示される。前バージョンを併用している人は注意しよう

これからの機能アップに期待?

前回のバージョンアップでは確かに一部機能を減らしている部分もあるが、それは決してiWorkを使わない理由にはならないだろう。Pagesのテンプレートが大幅に減ったのは確かに残念だが、iPadやWebでも同じテンプレートが使えるメリットは大きいし、何より新しくMacを買った人には無料でダウンロード可能、iCloudアカウントを持っているならWebブラウザから無料で利用できる。そして今回のバージョンアップで失われた機能が復活したり、Keynoteのようにトランジションが追加されているものもある。以前iMovieやFinal Cut Proがバージョンアップ時に機能を減らしたことがあったが、その後バージョンアップを重ねるうちに機能強化されてきた例もある。今後のバージョンアップでさらなる機能強化を期待したいところだ。

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