【インタビュー】

NASとクラウドストレージで低コストかつ堅牢なデータ保護を実現

1 NASとクラウドストレージで低コストかつ堅牢なデータ保護を実現

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クラウド・オブジェクトストレージを構築するためのパッケージソフトウェア

── クラウディアンが提供する「Cloudian」とは、どのようなものでしょうか?

本橋氏 私たちは、オブジェクトストレージのシステムを構築するための「パッケージ・ソフトウェア」を提供しています。クラウドのオブジェクトストレージステムとして構築しサービスとして提供して頂くこともできますし、プライベート環境のオブジェクトストレージステムとして構築して活用することもできます。Linuxを搭載した汎用的なIAサーバを用い、その内蔵ディスクを活用してストレージシステムを構築するものです。そのため高価な専用機器に比べて、ストレージ費用が大幅に削減されます。

── S3準拠と聞いていたので、Amazonを利用するのか、あるいは互換性のあるサービスなのかと思っていました

クラウディアン 取締役 経営企画室長 本橋信也氏

本橋氏 それはよく勘違いされますね。問い合わせをいただくと、まず「クラウドストレージのサービスですよね?」と聞かれることが多くて…。あくまでもソフトウェアパッケージで、クラウドストレージサービスの基盤として使用してもらうものです。 Cloudianは、「Amazon S3 API」に完全準拠しており、さまざまなS3対応製品から利用できます。現在では、今回ご紹介するアイ・オー・データ機器のNAS製品をはじめ、さまざまなデバイスやソフトウェアがAmazon S3に対応しており、当社でもクラウドストレージの事実上の標準と考えています。Cloudianは、Amazon S3マルチパートアップロードやAmazon S3バージョニングといった高度なAPIにも対応しており、これまでの保存先設定を変更するだけで利用できるようになります。

── クラウドストレージサービス事業者のためのソフトウェアということでしょうか

本橋氏 国内外の多くのサービス事業者にCloudianを活用していただいており、多くの導入実績を積んでいるのは確かですが、それだけではありません。 オブジェクトストレージ製品は、PB(ペタバイト)クラスの“Webスケール”と呼ばれるものが一般的ですが、Cloudianは汎用サーバ2台構成の小規模なストレージからスモールスタートが可能であるため、“エンタープライズクラス”でも適用することができます。

── 汎用サーバは、今はかなり安価ですね

最近の汎用サーバは集積性が非常に高いため、1U/12ドライブで24TB、より密度の高い製品ならば96TBと、2台構成でも容量の大きなシステムが安価に構築できます。 導入後の拡張においても、汎用サーバを追加していくだけで全体の容量を増強できます。仮にマシンが故障したとしても、サーバマシンを交換するだけでサービス停止なしに復旧できるため、運用が非常に楽なのです。 このことが、昨今の安価なクラウドストレージサービスを支えていると言っても過言ではないでしょう。 統計・課金などの管理機能も実装されていますので、短期間でサービスを開始することも可能です。実際に欧州では、2週間でサービスインできた事例もありました。また、このS3準拠の完成度や品質の高さを気に入って頂き、以降もスピード感をもって採用していただいたケースもありました。

サービスプロバイダーからエンタープライズまで幅広く対応

── ずいぶん活用範囲が広いんですね

本橋氏 そうですね。説明が重複しますが、パブリッククラウドやサービスプロバイダーのサイズから、プライベートクラウド、そしてエンタープライズクラスまで広く適用可能です。

プロバイダーのクラウドストレージサービスからエンタープライズレベルの小規模ストレージまで幅広く対応する

特にエンタープライズにおいては、データバックアップやアーカイブのほか、大量の“コールドデータ(更新頻度が低いデータ)”を低コストで格納できるシステムとして重宝されています。人気の高いDropboxのようなファイル共有サービスを自社で構築したい場合にも適していますよ。 更新頻度が高いデータは、やはりNASやSANのようなシステムが最適ですが、Cloudianと組み合わせることで、ストレージをシームレスに拡張したり階層化したりできます。

NASのバックアップ先として相互接続性を保証

── アイ・オー・データ機器の法人向けNASからCloudianが利用できるとのことですが?

アイ・オー・データ機器 事業戦略部 商品企画2課 チーフリーダー 新明征和氏

新明氏 当社の小規模企業向けNASである「HDL-XRWシリーズ」や「HDL-XRシリーズ」などは、Amazon S3対応を特長の1つとして販売しています。この機能は、Amazon S3の登録情報を登録しておくと、クラウドストレージへ自動的に同期してバックアップできるというものです。Cloudianは、S3に完全準拠していますので、エンドポイントの設定を変えるだけで利用できます。

「例えば、Cloudianで構築されているNTTコミュニケーションズの「Bizホスティング クラウド・エヌ Object Storage」では、すでに動作が確認されています。またパブリッククラウドや企業ネットワークの範囲においても、クラウディアンと共同で接続検証を実施し、HDR-XRシリーズとの相互接続性が確認できたことを2014年1月8日に発表しました。

実は、クラウディアンとの協業は、当社の装置上でCloudianを稼働させたいと考えて、本橋さんへ相談を持ちかけたのがきっかけなんです。当社製品の購買層との兼ね合いもあって、まだ延期している状況ではありますが…。この「ローカルクラウド」は、ぜひ実現したいですね。

本橋氏 けっこう付き合いは長いですよね。おそらく、Cloudianが出たばかりのころからですよ。何か連携できないかと、いろいろ相談させていただきました。そして、こうして相互接続性が検証できたので、Cloudianを採用しているクラウドストレージサービスであれば、問題なく連携できるようになりました。

同期設定を変更するだけで、Cloudianを活用したクラウドストレージサービスに移行できる

NAS上のデータとクラウド上のデータが同期されている

アイ・オー・データ製品 HDR-XRシリーズ

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インデックス

目次
(1) NASとクラウドストレージで低コストかつ堅牢なデータ保護を実現
(2) NASをクラウドストレージのゲートウェイとして活用する
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