ソチでの健闘を誓う、左から伊東秀仁総監督、古川年正副団長、橋本聖子団長、葛西紀明主将、田畑真紀副将、小笠原歩旗手

ソチ五輪の日本代表選手団による記者会見が1月20日、都内にて開催された。葛西紀明主将をはじめ、田畑真紀副将、橋本聖子団長らが出席し、オリンピックにかける意気込みや"必勝アイテム"などについて語った。

金メダルをとって自ら「レジェンド葛西」と名乗る

記者会見では、選手代表として葛西紀明主将、田畑真紀副将、小笠原歩旗手がそれぞれ五輪にかける思いを語った。

史上最多の7回目の五輪出場となる葛西主将は「今までは『神風葛西』と呼ばれていましたが、それが(最近では)『レジェンド(伝説)葛西』に変わってきて、まんざらでもない気持ちと言いますか……」と語り、会場の笑いを誘った。ただ、すぐに「レジェンドといっても、まだ一番欲しいメダルがない。それを取ってから、改めて僕の方から『レジェンド葛西』と言いたい」と明言。独特の言い回しで、金メダル獲得への意欲を見せた。

五輪の金メダルで名実共にレジェンドを目指すという葛西紀明選手

田畑副将は「(氷上の競技部門において)選手のサポートをさせていただきたいと思います。皆で心を一つにして力をあわせてがんばりたい。実際にソチに行ったら(自分に)何ができるのだろうと考えてオリンピックに向かっていきたい」と控えめな発言ながら、はっきりとした力強い口調で語った。

副主将として選手のサポートにも気を配ることを誓った田畑真紀選手

結婚、出産をへてトリノ五輪以来、8年ぶりの出場となる小笠原選手は「自分が選んだ道は間違いではなかったことを、自分自身で証明できたことに誇りに感じています。結果を残して貢献したい」と、ママとして初のメダル獲得を目指すことを宣言。日本選手団代表の旗手として、「開会式では思いっきり旗を振り回す」と笑顔で語った。

ママとして、アスリートとして、ソチに挑む小笠原歩選手

選手たちの必勝アイテム、集中力を高める音楽とは……

決意表明の後に行われた質疑応答では、選手たちの意外な一面も明らかになった。

「練習時や試合前に気分を高める曲は何ですか?」という質問には、葛西選手は「ワンダーランド」という、昨春に知人に作ってもらったというオリジナルソングをあげた。「とてもいい詩で、オリンピックに向けて気持ちが盛り上がる」。

田畑選手は「そのときの気分によって変わる」と前置きしながらも、絢香の「ありがとう」をあげ、小笠原選手はsweetboxの「Everything's Gonna Be Alright」をよく聴くと明かした。

また、「必勝アイテムはありますか」との問いには「特にないです」(葛西選手)、「実家で作ったお米」(田畑選手)、「お守(まも)り」(小笠原選手)と3者3様の回答。田畑選手は実家のお米を試合前に食べることで試合中のパワーに変えたいとし、小笠原選手は「罰が当たらないように」もらったすべてのお守(まも)りをソチに持っていくことを明かした。

橋本聖子団長(左)と葛西選手

記者会見の締めくくりは、橋本聖子団長による決意表明。「金メダル5個、そして総(メダル)数10個を最大の目標としてまい進しようと思っております」と、日本が冬季五輪最高のメダル数を獲得した1998年の長野五輪を上回る成績を残せるよう、力強く宣言した。