マウスコンピューターのノートPCには薄型軽量なモバイル機から、デスクトップPCと同じようにメインマシンとして使える大画面モデルまで、さまざまな機種が用意されているが、一番の売れ筋となっているのが、17型ハイエンドノート「m-Book W」シリーズの「MB-W710S-SH」(販売価格129,990円)だ。

「m-Book W」シリーズで、Core i7やSSDなどを標準搭載するモデルの「MB-W710S-SH」

この機種については昨年すでにレビューを行っているが、現在でも引き続き好評を博しており、マウスコンピューターの売れ筋ランキングで1位となっている。人気の秘密はどこにあるのか、あらためて考察してみよう。

大型の17型ノングレア液晶と高性能パーツをリーズナブルな価格で

「m-Book W」シリーズの最大の特徴は、なんといっても17.3型という広々とした液晶ディスプレイだ。業務用など特定用途に向けた高額な製品を除き、一般的に販売されているノートPCでは、17型クラスの画面が最も大きいサイズとなっている。映画のブルーレイディスクを再生するときなどはもちろん、Webブラウジングや文書編集といった用途においても画面が大きいほうが当然有利。解像度はフルHD(1920×1080ドット)で、精細感も十分。コンテンツの迫力を最大限に引き出しつつ、画面の各種表示も大きく見やすい状態で利用できる。高精細なディスプレイで画面が小さいと、無意識のうちに顔を画面に近づけて姿勢が悪くなってしまうこともあるが、そのような心配も少ない。

もうひとつの特徴として、ノングレアタイプのパネルを使用しているという点が挙げられる。照明や窓から入る光などの映り込みが小さいため、部屋の中で本体を設置する方向を選ばない。また、長時間作業を行うときも目が疲れにくいというメリットもある。前述の画面サイズの余裕とあわせて、腰を据えて仕事や趣味に集中できるマシンということができるだろう。

グレーのシンプルなデザインとなっており、置く場所を選ばない

そして、人気ナンバーワンとなっている理由として外せないのが価格だろう。実際、PCを新調するときには一番気になるポイントだが、「m-book W」シリーズの中でも今回のMB-W710S-SHがよく売れているのは、絶対的な安さというよりも、性能に対する買い得感の高さに由来するものと考えられる。というのも、「m-book W」シリーズの最小構成モデル(MB-W710E)は89,880円だが、MB-W710S-SHはそれに比べ約4万円も高い。大画面が必要なだけならもっと安い選択肢があるにもかかわらず、より高性能なモデルのほうが注目を集めているのだ。

MB-W710S-SHは、Core i7-4700MQ(2.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.40GHz)、16GBメモリ、SSD、ブルーレイディスクドライブなど、エントリーモデルにはないさまざまなハイスペックパーツを搭載している。確かに、他社製品を含め、より低価格な大画面ノートPCは数多く出回っているが、標準構成では光学ドライブがブルーレイに対応していなかったり、SSDを追加すると一気に価格がアップしてしまったりと、実際に一定のスペックを求めると値頃感が失われてしまう製品も少なくない。

単にネットが見られればいいといった目的ならともかく、デジカメで撮影した画像や動画を編集したり、ゲームを楽しんだり、あるいは人によってはイラストや音楽の制作をしたりと、用途を問わずマルチに活用するにはエントリーモデルでは心許ないものがある。また、いますぐは必要なくても、近い将来ハイスペックなPCが必要な場面が発生する可能性は考えられる。MB-W710S-SHは、これだけ充実した内容でありながら13万円を切る価格を実現しているという点が、特に評価されているのではないだろうか。

左側面にはUSB 2.0、サウンド入出力、ブルーレイディスクドライブを装備

右側面にはメモリーカードリーダー、USB 3.0、eSATA、HDMI、有線LANなどを装備