健康。それは、大切であることは重々わかっていても、それを最優先させた生活や人生を必ずしも素直に受け入れがたいところがある、まるで親の小言のような存在である。

しかし、健康であることの重要性は、己の体重のごとく年々重みを増し、中年にもなれば決して無視できなくなる。でもね、ぶっちゃけ揚げ物を食べるなとかいわれても無理なわけですよ(開き直り)! そこで筆者が注目したのが、油を使わない調理器具「ノンオイルフライヤー」(グリーンハウス)。今回はごろ寝正月で脂肪が気になる読者へ向けて、同製品のレポートをお届けしよう。

ノンオイルフライヤーの仕組みは、ヒーターで熱した空気を庫内全体に円を描きながら循環させ、食材を一気に過熱して調理するというもの。いわば熱風のサイクロンで焼くのであり、厳密には「フライヤー」と呼ぶと、やや語弊があると思う。庫内に循環する最高200°Cの熱風が食材の表面から水分を奪うため、食材の表面はサクッと、内側はジューシーに仕上がるという寸法だ。今回はこれを使って、フライドポテト(冷凍)、スコーン、フライドチキンの3品を作ってみる。

本体。直線で構成されたボディは収納部に収まりやすい

さて、この手の調理器具の購入を検討する際、まず気になるのが大きさだろう。グリーンハウスのノンフライヤーはW260×D290×H330(mm)と大きめ。少なくとも、炊飯ジャーの蓋を開けた状態くらいの設置場所が必要だ。デザインは、三次曲面で構成されたダルマ型でいかにもキッチンに似合いそうな競合製品に比べると、やや無骨に見える。どちらかといえば、女性より男性に受けそう。

操作は電源スイッチすらないという簡単さ。材料をセットして、温度と時間の各ダイヤルを回せば調理が始まる。あとはできあがるまで放っておけばいい。たとえばフライドチキンなら20分以上かかる。この間、焦げ過ぎや火の注意を気にすることなく、他の料理や作業に時間を割けるのはウレシイ。ただ、動作音は少々うるさいので、壁の薄い集合住宅で夜中に使うのははばかられるだろう。前述の通り、庫内には熱風のサイクロンが渦を巻いているので、掃除機を連想させる音がする(そこまでうるさくはないが)。

操作は、タイマーを二つ回すだけ!

熱線の上にファンが見える。これで熱風を起こすのだ