「インターコンチネンタルグランドスタンフォード香港」の窓からの景色。ハイウェイと海とビルのネオンが、幻想的な夜を演出する

2度、3度目の香港旅行となると、香港の有名どころはある程度体験済みになっているかもしれない。そんな時など、「ホテルで香港時間を満喫する」というのもひとつの楽しみ方だ。香港では今、どんな「おもてなし」が用意されているのだろうか。

地元の人でにぎわうミシュランレストラン

「美しい夜景」「心温まるサービス・グルメ」「+αな楽しみ方」を求めるなら、5つ星ホテルである「INTERCONTINENTAL GRAND STANFORD HONG KONG(インターコンチネンタルグランドスタンフォード香港)」という選択がある。MTR「尖沙咀(チムサーチョイ)駅」から徒歩5分以内で行ける18階建ての同ホテルは、ヴィクトリア湾をのぞむ海岸沿いに位置している。

そんな好条件を生かすために各部屋の窓は大きくとられているので、窓から景色を眺めていると、海に浮かんでいるような気持ちになってくる。夜には香港島のオフィスビル群の明かりが海にもきらめく。世界屈指の夜景を、部屋でくつろぎながら味わうこともできるのだ。

プレミアハーバービュースイート

デラックスハーバービュールーム(ツイン)

同ホテルで特に有名なのは、ミシュラン星を獲得した広東料理の「海景軒(Hoi King Heen)」があること。このレストランのために、ホテルを訪れるという地元の人も多いという。シェフのLeung Fai Hung氏は横浜中華街で活躍していたこともあるらしく、食材そのものの味を生かした優しい味付けは、日本人好みの味に仕上げられている。ランチセットはひとり168香港ドル(約2,160円)+10%~から用意している。

海景軒は数々の賞を受賞しており、今年も「美食之最大賞」を受賞。厨房では、香港屈指のカリスマシェフ・Leung Fai Hung氏が腕を振るう

「Braised winter melon balls stuffed with black olive mustard」は2009年に「美食之最大賞」を受賞。実にはブラックオリーブが詰め込まれている

「Pan-fried glutinous rice with chicken, mushrooms and taro」は、揚げられた米と鶏肉を甘いソースに絡めていただく

ホテルには他にも、カキやカニなどの海鮮や飲茶・ヌードルなどの中華のみならず、カレーや和食などの各国の料理をビュッフェスタイルで楽しめる「Cafe on M」や、イタリアン「The Mistral」などもある。またオプションプランにはなるが、アフタヌーンティーやカクテルなども提供するビジネスラウンジ「Club InterContinental」で、ゆっくり食事を楽しむことも可能だ。

各国の料理が味わえる「Cafe on M」。カキやカニのコーナーが人気だという

食事のほかに、アフタヌーンやカクテルも提供する「Club InterContinental」

全クラス利用者が無料で使えるサービス

客室はサービス内容に合わせてクラスが設けられているが、どのクラスでも共通かつ無料で使えるサービスもある。そのひとつが、最上階に設けられた屋外プールとスポーツジムだ。冬場は温水にすることで、プールはオールシーズン開放。「ちょっと食べ過ぎてしまった……」という時などは、ジムで汗を流してみるのもいいだろう。

もうひとつの無料サービスは、枕を自由に選べること。素材や形状の異なる6つの「快眠枕」が用意されているので、スタッフにお願いして、自分好みの枕を運んでもらうことができる。ふだんと違う環境となるとなかなか寝付けない人も多いと思うが、その日の疲れを深い眠りで癒やし、朝からアクティブに活動するためにも是非利用してみたい。

クラスを問わず、宿泊者なら無料で使えるプールとスポーツジム。全体的に欧米人の利用が多いように感じられた

実際ホテルを利用して感じたことは、「スタッフが温かい」ということだった。枕のサービスに関して言うと、提供している枕は表向き6種類ではあるが、以前、そば殻の枕を希望した客がいたようなので、実は裏メニュー的にそば殻の枕もあるそうだ。また、地元の人だけが知る香港の名店・名スポットも、丁寧に教えてくれる。

街に繰り出して香港を満喫ももちろんいいのだが、温かいスタッフに囲まれて、ホテルでのんびりと味わう「香港時間」も一興である。

●information
INTERCONTINENTAL GRAND STANFORD HONG KONG(インターコンチネンタルグランドスタンフォード香港)
料金:1泊4,500香港ドル(約5万7,960円)+10%サービス料~