多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることもありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「Androidはタダではない、ってホント?」という質問に答えます。

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Android端末のオペレーションシステム「Android OS」は、ソースコードが一般に公開されているオープンソースソフトウェアです。Google Playなどのアプリを装備してAndroid端末を名乗るためには、Googleのライセンスが必要ですが、商業利用を含め無料で搭載できます。端末メーカーはGoogleへ1円も支払うことなく、最新のモバイルOSを確保できるというわけです。

しかし、実際にはAndroid OS搭載にあたり、ライセンス料を支払っている端末メーカーが存在します。SamsungやLG、HTCといったメーカーはMicrosoftと特許使用に関するライセンス契約を結び、ライセンス料を支払っています。オンラインニュースサイトBusiness Insiderの報道によれば)、MicrosoftがAndroid OS関連で受け取ったライセンス料の総額は年額20億ドル(約2080億円)を上回ったそうですから、決して安くはありません。

特許の内容やライセンス料など契約の詳細は明らかにされていませんが、もし特許侵害訴訟ともなれば莫大な裁判費用が必要になります。端末メーカー各社がMicrosoftとのライセンス契約を結んでいるということは、勝訴する公算が低いか裁判長期化によるビジネスへの悪影響を懸念してかのどちらかでしょう。いずれにしても、端末価格にライセンス料が反映されていることは確かです。

Android OSそのものは無償でGoogleに対する支払いはありませんが、一部技術に特許が主張されているため、多くの端末メーカー各社はGoogle以外の企業にライセンス料を支払っています

(記事提供: AndroWire編集部)