環境をテーマとした大型展示会「エコプロダクツ2013」が2013年12月12日から12月14日まで東京ビッグサイトで開催された。今回で15回目となる同展示会は、積極的に環境活動に取り組み商品を開発する多くの企業・団体がブースを出展し、3日間合計で17万人弱の参加者が訪れて会場を賑わせた。ここでは、電気・電力関連の展示をピックアップして紹介する。

工作機器の遠隔操作&制御システムで電力をセーブ

三菱電機は、屋内の省エネ・節電・遠隔制御システムの「SA1-III」を展示。PC上の画面でエアコンのON/OFFをクリックし、離れた場所にある空調の起動・停止する操作を実演した。また、同システムは、遠隔地にある工場の機器の稼働状況を簡単に確認できるなど、電力の無駄を省くさまざまな機能が実装されているという。そのほか、SA1-IIIの簡易版である「SA1-MICO」のタブレット版を展示した。

PC側のSA1-IIIのソフトウェアの「ON」ボタンをクリックすると(左)、上部に設置されていた送風機が起動する(中)。右はSA1-MICOのタブレット版(右)

国内最大級の太陽光システムを紹介

京セラは、2013年11月から稼動開始した日本最大級のメガソーラー発電所「鹿児島七ツ島メガソーラー発電所」を紹介。同発電所は70MWの発電能力があり、同社の242Wパネルが約29万枚設置されているという。実際に設置されている242Wの太陽光パネルと同じものを展示した。

また、ピエゾ素子の振動を伝え、触れたものをスピーカーに変える「振動スピーカー(開発中)」をタッチ&トライコーナーで紹介した。

同社は「鹿児島七ツ島メガソーラー発電所」に関する展示を行った(左)(中)。振動スピーカーは接触場所によって音色が変化する(右)

LED電球の低消費電力を"自家発電"でアピール

LED電球の販売が好調なアイリスオーヤマは、白熱電球とLED電球の消費電力を比較するため、参加者がバイクのペダルをこぐことで"自家発電"させ、電球を点灯させるタッチ&トライコーナーを設置。白熱電球はLED電球と比べて消費電力が高く、その分ペダルを多く回転させないと点灯しない。両方の点灯を体験してもらうことで、同社のLED電球が低消費電力であることをアピールした。

多くの参加者がペダルをこいで自家発電を体験(左)。LED電球と白熱電球の両方を点灯させた(右)

電力の"見える化"を実現するためのスターターパック

NECは、電力の見える化を実現するためのシステム「電力見える化スターターパック」を展示。同製品はスマートコントローラと電流センサ、電力の使用状況をPC上で閲覧するためのソフトウェアをセットにしたもの。1台で最大24カ所の電力を同時に計測でき、オフィスや店舗の照明や空調など、機器ごとの電力使用量を把握できるという。

電力見える化スターターパックと(左)、中は配電盤のイメージ(中)。時間ごとなどの電気の使用量を確認できる(右)

ルーヴル美術館でモナ・リザを照らすLED電球

東芝は、パリのルーヴル美術館にあるレオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」を照らしているLED電球(スポットライトモジュール)を展示。6色のLEDと専用のレンズを搭載し、モナ・リザの明るさのムラを低減できたという。また、絵画が褐色化する原因となる紫外線・青色光を最小限に抑えられるなど、芸術作品をより長く保存するための技術が盛り込まれているという。

モナ・リザを照らすLED電球(スポットライトモジュール)