「ココロエンジン」と呼ぶ独自の人工知能と音声認識機能を持ち、"しゃべるロボット掃除機"として2012年5月に登場したシャープの「COCOROBO(ココロボ)」。初代から進化を続け、1年半を経た本製品に、現在の可能な技術を詰め込んだ「全部入り」というべき新製品「RX-V200」が12月5日に発売になった。現時点で3機種のラインナップを展開する「ココロボ」でもフラッグシップにあたる同製品をお借りして、早速試用してみた。

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充電台で待機中の状態。充電台のリモコン収納スペースが横向きになり、お手入れ用のミニブラシも設置できるようになった

本体前面。中央の突起は充電台との通信用やリモコン用の赤外線受信部。本体前方と左右の3ヶ所に超音波センサーを備え、カメラ、マイクなどを装備する

本体後方から。真ん中のお尻の部分が充電台との接触端子。設定用のボタン、スタート/停止ボタン、充電ボタンを装備する

本体裏面。左右2ヶ所のサイドブラシのほか、回転ブラシ、吸込み口の他、周縁上に5ヶ所の落下センサーがある

まず、同製品の前身機種にあたる「RX-V100」からの改良点は、本体の直径が34.6cmから30.4cmに小型化したこと。シャープでは、2012年11月に直径29.9cmのコンパクトサイズのラインナップとして「RX-60」を発表し、今年6月に発表された中位機種の「RX-V90」も30.4cmと小型だ。今回、最上位機種も30.6cmになったことで30cm前後が「ココロボ」の直径の標準仕様となった形だ。

【左】小回りのきく大きさにサイズを小型化。椅子の間もスムーズに走行する 【右】壁際モード」で掃除。回転しながら壁を探し、壁を見つけると壁際に沿って走行しながら掃除してくれ、ゴミのたまりやすい壁際や部屋の隅を重点的に掃除したい場合に便利だ

これまで別売で販売していた家電コントロール用の赤外線受信ユニットは本体に内蔵されている

これまでの直径34.6cmというのは、他社製の主なロボット掃除機の標準的なサイズ。シャープはこれに対して、日本の住宅事情や椅子の脚の間のスペースの標準が35cmであることを踏まえ、小回りの利く大きさとして現在のサイズを割り出し、改良を図った。

次に、最上位機種としての進化のポイントは、本体に家電コントローラーを内蔵したこと。「ココロボ」を介して外出先からスマートフォンで家庭内の家電を遠隔操作する機能は、既に前機種から対応していた。ただし、これまでは「RX-CU1」という別売りの家電コントローラーを本体に取り付けての対応が必要だった。それを新製品では本体に内蔵。プリセットされたシャープ製の家電はもちろん、赤外線リモコン操作に対応した製品であれば、メーカーを問わず遠隔操作ができる。

【左】スマホから「ココロボ」を遠隔操作するためのアプリ「COCOROBO SQUARE」を起動。スマホが「ココロボ」と同じ無線LAN環境内にある場合の「おうちモード」と別の通信環境から操作する「おそとモード」が用意されており、家電の遠隔操作はおそとモードで行う 【中央】おそとモードのメイン画面。「ココロボ」が室内の様子をカメラで撮影し、室温や湿度を知らせる「かんさつ」、「ココロボ」を遠隔操作する「そうじ」、「ココロボ」を指定の位置に動かしたり、充電台に戻す「いどう」、「ココロボ」経由で家電をリモコン操作する「りもこん」の4つの機能がある 【右】「ココロボ」や家電の遠隔操作をするには最初に部屋の見取り図を登録しておく必要がある

【左】次にリモコン学習機能で、操作したい家電のリモコン電波を「ココロボ」で受信し、登録させる 【右】見取り図で配置した家電のアイコンに、「ココロボ」で登録した学習リモコンを割り当てた後、アプリから家電のリモコン操作が可能になる。自宅外からはもちろん、自宅内の別室から操作ができるのも便利だ