説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「Appのバックグラウンド更新」はオフにしてもだいじょうぶ?』という質問に答えます。

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iOS 7の新機能「Appのバックグラウンド更新」は、他のアプリが前面に表示されているときでも背後で動作することを許可する機能です。本機能に対応したアプリは、起動後に他のアプリへ切り替えてもモバイル通信や位置情報サービスへアクセスできるので、メッセージング機能を持つアプリや、ランニングの経路を測るアプリを最新の状態に保つことが可能になります。

iOS 6でも同等の機能は存在しましたが、利用できたのはマップ機能や音楽再生機能など一部の機能を持つアプリに限定されていました。それ以外のアプリがバックグラウンドに回る(起動後に別のアプリが前面に表示される)と、10分間はバックグラウンドでの動作も可能ですが、以降は強制停止されてしまいます。通知を受け取り次第自動処理する、前面に表示されていないときでもデータ同期を行うといった使い方は、iOS 7以前では難しかったのです。

この機能はオン/オフを切り替えることができ、オフにすると若干のバッテリー節約効果があります。しかし、それ以上にデメリットのほうが大きいため、安易にオフにすることはお勧めできません。

「Appのバックグラウンド更新」をオフにすると、バックグラウンドに回ったアプリは動作を禁止されます。たとえば、ランニングの経路を測るアプリの場合、他のアプリを起動してしまうとGPSログを取得できなくなります。電話の着信があったときなど、他のアプリを起動せざるをえない場面の多さを考えると、このスイッチをオフにすることの意味がわかると思います。

なお、『設定』→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」画面には、バックグラウンド更新を必要とするアプリがリストアップされています。バッテリーの節約を重視する場合は、この画面で更新不要と判断するアプリのみオフにするといいでしょう。

写真で解説

「Appのバックグラウンド更新」はむやみにオフにすべきではありません