……といった能書きはともかく、実際のところ防水性能や水中での描写力はどうなのよ? という1点が、読者諸兄のもっとも気になるところだろう。いやいや、しかしですね、いくらレビューとはいえ、スペック的に防水だからって、ザブンと水にくぐらせたら心配でしょ、お……っとっと!

ザブーン!

ああぁッ!

あぁ、カメラが……

沈んでいく……

というわけで、実際に川の流れに沈めてみた(実際には静かに沈めています)。手近な場所に水深15mの試験環境がなく、耐圧試験まではできなかったことをご容赦いただきたい。だが、触れ込み通り、何の不安もなく水辺の撮影をおこなうことができたことをご報告しておく。

水中でもここまでクリアに写る!(原寸大画像を見る)

水面でマクロ撮影。水しぶきを被ってもお構いなし!(原寸大画像を見る)

レンズを半分だけ水中に沈めてみた。こんな撮影ができるのは、このカメラならではだ(原寸大画像を見る)

公園の噴水で遊ぶ子供たち。こんなシーンでも気軽に撮れる(原寸大画像を見る)

レンズも本体も防水仕様という大きな安心感が、水辺でも心おきなくシャッターを切らせてくれるのだ。特に水中撮影の美しさは白眉といえるレベル。「防水カメラなんだから、画質はガマンしなくちゃ。」半ば常識として語り継がれてきたその言葉を、Nikon 1 AW1はナンセンスにしてしまった。まもなく20年に手が届くデジタルカメラの歴史の中で、これは大きなブレイクスルーである。

ホワイトバランスにも「水中」が!(写真左上)

「水中」モードでは、「ダイビング」「スタンダード」「クローズアップ」を選択可能(写真右上、左下、右下)

高度計(左)と深度計(右)も搭載。上部は方位表示。測定値はEXIFに記録される

川や海、プールなどの水中で使用したら、真水で洗ってしっかり乾燥させる。勢いの強い水道や滝など、激しい水圧にさらさない。防水性能を保つため、マウント部のOリングは定期的に交換する……。タフな設計とはいえ、精密機器である以上はそれなりのケアが必要だ。とはいえ、これほどの守備範囲と描写性能を両立したカメラは他にない。この冬のウィンターレジャーで、そして来年のキャンプや海水浴で、Nikon 1 AW1でしか撮れない写真を撮ってみてはいかがだろうか。

海や川、プールなどで使用後は、真水で洗って乾燥させる

イメージ写真