ドコモが「しゃべってコンシェル」のiOS版をリリース、定評のある音声アシスタント機能がiPhoneでも利用できるようになった。ダウンロードおよび利用は無料、ドコモ版限定ではなくau/KDDI版とソフトバンク版のiPhoneでも利用できるということは、Siriの有力な対抗馬が登場したともいえる。

しかし、「しゃべってコンシェル」はiPhoneの操作に関する機能を持たない。電車の乗換案内などSiriにない機能もあるが、無線LANをオン/オフしたり、アプリを起動したりはできない。iOSと密接に連携できるところが、Siriのアドバンテージなのだ。

イースターエッグ的な隠し機能も、Siriのほうが質・量ともに上回っているように見える。「しゃべってコンシェル」も当意即妙な受け答えをするが、ウィットに富んだ回答はSiriのほうが一枚上手だ。しつこく頼めば歌を歌ってくれるとか、「転送してくれ」と頼むと「エネルギーに変換中」と答えるなど、SFファンならば思わずにやけてしまう回答もある。

iOS 7ではSiriの機能も強化され、クラウド側でもボキャブラリーの追加が行われたようだ。それに伴ってか、これまでなかった「詩の朗読」というアビリティも身についたらしい。試しに、Siriに「ポエムを聞かせて」とか「ポエムを読んで」と話しかけてみよう。断られることもあるが、何度か繰り返していると、有名な詩をSiri流にアレンジしたものを読み上げてくれる。なお、「詩をきかせて」と話しかけてもうまく認識されないことが多いので、「ポエム」としたほうが確実だ。

操作手順をカンタン解説

1 Siriにポエムの朗読を頼んだところ、1回目は失敗。「宇宙で4番目」の根拠は不明だ

2 宮沢賢治の有名な詩を朗読してくれたが、日頃無理な注文をしていることへの当てつけか、「無茶ブリ」と言われてしまった……