子持ちトラベルライターの岩佐です。私は大のロンドン好きで、ある時、2歳の娘を連れてロンドン行きを計画した。チケットを予約したのは某航空会社のウェブサイトからで、空港使用税を支払う関係もあって搭乗者の生年月日をがっつり聞かれるのが国際線。もちろん娘の生年月日もきちんと登録をした。しかしシステムエラーか、ウェブチェックインができず当日空港でチェックインすることに。

出発当日、意気揚々と成田空港に向かう。シャトルバスの到着時間は出発時刻2時間前を少々割り込んだ1時間30分ちょっと前。少し並んだものの、チェックインカウンターで赤と紺のパスポートを提示し、無事に搭乗券の発券手続きに進んだ。「ベビーカーは預けますか」と聞かれ、「いえ、持っていきます。ゲートでの受け渡しでお願いします」と地上係員に伝え、発券されたロンドン行きの搭乗券2枚を受けとった。もちろん、「通路側で」とお願いしていた自分の座席番号は確認済みだ。

搭乗券の座席番号をチェックすると……

機内への子連れ優先案内コールがあり、ベビーカーをゲートで預けていざ自分の座席46Gへ。そこで、ふと娘のチケットに記載された座席番号が目に入った。

「36H」

……え? ええ!? 何ということだろう、2歳の娘と私は席が離れ離れだったのだ。チェックイン時にもパスポートの生年月日を見ているだろうし、ベビーカーを必要とするような幼児と一緒だったことは係員も目で見て確認しているので、「隣同士の席にしてください」なんてわざわざ言わなくてもいいと思った自分の怠慢がいけなかった……。

まさかの2歳児一人旅……は無事に回避されました

あわててクルーに席を変えてほしい旨を伝える。しかしクルーは冷酷に「あいにく本日は満席のため、お席を変えることはできません」。……なんですと???

座席の割り振りをしたのはこのクルーではないし、満席のときに座席の変更をするのが容易でないことはよくわかっているので、「……え~っと、でも娘は2歳なのですが」と静かに訴える。するとそのクルーもそこで初めて事態を把握したらしく、「……ですよね。少々お待ちください」といったん保留に。他の乗客が機内へと吸い込まれていくのを若干焦りつつ見守ること約5分。先ほどのクルーが戻ってきて、「失礼いたしました」と娘と隣同士の席に案内してくれたのであった。

このような失敗をしないためにも、子連れ旅のときは早めの予約、事前のウェブチェックイン、そしてチケット発券後もチェックインカウンターを離れる前にきっちり座席番号を確認することをお勧めする。