驚くべきことに、今やキヤノンの最新コンデジの半数以上の機種はWi-Fi対応となっている。Hi-Fi(ハイファイ)じゃないですよ。などと書いても、若い読者には何のことやらわかるまい(笑)。

閑話休題。さて、このWi-Fi対応もまた「オトナの部活カメラ」に欠かせない装備といえる。だって、みんなで騒いで楽しかったね、はい終わり。じゃないでしょ? 「BBQ部の仲間たちでエンジョイなう!」ってリアルタイムでツイートしちゃったり、facebookで写真を共有して「いいね!」しまくったり、顔にタグ付けしまくったりして盛り上がっちゃうんでしょ? もうね、できますよ。S120なら、そんなの簡単にできちゃうんです。ちなみに「BBQなう」でGoogle検索すると、「約5,260,000件(0.29 秒)」との検索結果が……。世の中は、こんなにリア充で溢れているのか! もう、みんなS120買っちゃえよ! と思う次第。

Wi-Fi機能を使ったスマホへの接続は非常にスムーズ。普通にスマホを使いこなしている人なら、誰でも容易に利用できるはずだ。恩恵も大きい

まず、投稿したい写真画像をS120の再生画面に表示して、Wi-Fi連携ボタンを押す。続いて、スマホのWi-Fi設定でS120の電波を捕まえてカメラにアクセス。そして、前もってインストールしておいた「Canon Camera Window」を起動すればOK。たったこれだけで、スマホからカメラ内の画像を閲覧したり、スマホのGPSで取得した位置情報をカメラ内の画像に追加したりできるのだ。もちろん、スマホ画面上に表示された(カメラ内の)画像は、スマホに転送OK。転送時の画像リサイズの解像度を選ぶこともできる。

スマホからカメラ内の画像を閲覧している状態。ここから画像を共有するアプリを選択→投稿という操作も可能

スマホだけでなく、写真を他のPowerShotやPC、プリンター、クラウドにも送信可能

残念なのは、スマホをカメラの撮影リモコンとして利用できないこと。シャッターやピントを手元のスマホから操作できれば、部員の集合写真や旅行の記念写真を撮るのもラクなのだが。

最後に、S120の新機能のひとつ「プラスムービーオート」が非常に楽しかったので、ぜひ紹介しておきたい。

「プラスムービーオート」のサンプル

「プラスムービーオート」のスタイルはカスタマイズ可能

「プラスムービーオート」は、シャッターを押す約4秒前のシーンを動画で記録する機能。記録された動画は、カメラが自動で一日分を編集して、一つのダイジェストムービーとして保存される。つまり、その日に撮影した各写真の“直前の4秒間動画”を繋げたメイキング風オフショットムービーを自動的に作ってくれる機能なのだ。キメの写真では見られない照れの表情やリラックスした会話などが詰まったショートムービーは、「仲間っていいなぁ」と思わせてくれる、心の中の宝石箱のような映像だ。BGMにH2O(エイチツー・オー)の『思い出がいっぱい』なんて流したら、もう涙モンですよ(←Hi-Fi世代の選曲センスですみません……)。

使い方をアシストする撮影ガイドを装備。初めての機能でも使う気になれる

シーンモードの専用メニューに入ることなく、シーンが素早く選択できる

さまざまな効果を付けて撮影できるクリエィティブフィルター

クリエイティブフィルター「オールドポスター」(原寸大画像を見る)

クリエイティブフィルター「ジオラマ風」(原寸大画像を見る)

クリエイティブフィルター「トイカメラ風」(原寸大画像を見る)

クリエイティブフィルター「ノスタルジック」(原寸大画像を見る)

クリエイティブフィルター「極彩色」(原寸大画像を見る)

見やすく、被写体の邪魔になりにくい電子水準器を装備

動画はフルHD60pに対応。ファイル形式はMPEG-4 AVC/H.264

RING FUNC.ボタンや動画ボタンもカスタム可能。こういった豊富なカスタム性も高級機ならでは。いじるごとに手に馴染んでくる

f1.8なおかつマクロで、ギリギリの被写界深度に迫る(原寸大画像を見る)

こちらはクリエイティブフィルター「背景ぼかし」。ボケの強度をコントローラーリングで選択可能。処理が高速で、あまり待たされないのが嬉しい(原寸大画像を見る)

撮影画像のマルチアスペクトに対応。シノゴが選べるのがすごくイイ!

マルチアスペクトではスクエア(1:1)も選択可。中判フィルムの雰囲気が味わえる(原寸大画像を見る)

撮影:青木明子

撮影協力:くわみやダンス教室