説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「機種変で残ったiPhoneの使い途は?」という質問に答えます。

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iPhoneから新しいiPhoneに機種変更する、というユーザは少なくありません。iPhoneに内蔵されているリチウムイオンポリマーバッテリーは、充放電を繰り返すうちに完全充電の容量が減少しますから、携帯電話会社の割引プログラムが終了する2年というタイミングで機種変更することは合理的な判断ともいえます。

機種変更に伴い携帯電話会社との契約を終了したiPhoneは、下取りプログラムを利用しないかぎり、使い続けることができます。割賦払いの場合は残金一括払いかそのまま割賦払いを続けるかの選択になりますが、割賦が終了または一括払いの場合は追加金等は発生しません。電話番号を移した新しいiPhoneがアクティベートされると、それまでのiPhoneのSIMは無効化され携帯電話会社の通信回線は利用できなくなります。

残ったiPhoneの使い途ですが、3G/LTE回線と携帯電話としての機能を失うこと以外は大きく変わりません。Wi-Fiは従来どおりですから、Webサイトの閲覧やPOP3/IMAPメールの読み書きは変わらず利用できます。音楽/動画鑑賞、写真撮影も従来どおりです。機能的には、iPod touchとほぼ同等になると考えていいでしょう。

ただし、いくつかの機能/アプリは利用できません。たとえば、SMS/MMSは電話番号とひも付けられているため利用できません。FaceTimeも、着信は可能ですが発信することができません。「マップ」など地図アプリは、Wi-Fi回線さえ確保すれば動作しますが、携帯回線基地局と通信し最適な衛星から情報をスピーディーに取得する「Assisted GPS(AGPS)」が利用できなくなるため、現在地の表示が若干遅くなります。

写真で解説

機種変後のiPhoneは、SIMカードを挿入したままにしておくと携帯電話基地局を探しにいこうとして消費電力が増えます。起動直後など警告を受けますが、SIMカードを抜いた状態で使うことがコツです