キャラホビ2012にコンセプトカーが登場して以来、ガンダムファンの間で常に話題になってきたものがある。それが、シャア専用オーリスだ。真っ赤な車体に大きくジオンのエンブレムが描かれ、ツノまで付いている。ひと目でシャア専用とわかるこの車、あのトヨタがまじめに開発したというのだから驚きである。だがさらに驚きなのは、コンセプトカーで終わることなく、10月1日に実際の商品としての発売が決定していることだ。

10月1日に発売される「シャア専用オーリス」(C)創通・サンライズ

買えるものなら買いたいと考えるファンも、少なからずいることだろう。気になるのは、市販車はコンセプトカーからどのように変化しているかということ。ツノはあるのか? どんな赤なのか? カーナビでシャアはしゃべるのか? 三倍速いのか?

アイディア段階から企画をリードしてきたトヨタマーケティングジャパンの柳澤氏に、シャア専用オーリスの全貌をうかがった。トヨタのように堅い会社で、どうやってガンダムとのコラボを実現したのか。8月26日に発表されたばかりの情報も満載でお届けする。

トヨタマーケティングジャパンの柳澤氏

――柳澤さんはどのようなお仕事をされているのですか?

トヨタ自動車およびトヨタ販売店の広告宣伝やプロモーションを担当する、トヨタマーケティングジャパンという会社で働いています。メインの仕事は、トヨタの販売店の販促支援です。車ごとの販促を企画することもありますし、販売チャネル統一のキャンペーンを企画する、そんな役割もあります。

今回でいうと、開発自体はトヨタモデリスタという会社を中心にやっていて、自分はキャンペーンやマーケティングで関係者全員をつなぐ役割でした。

――「シャア専用オーリス」のお話の前に、まず通常のオーリスはどんなタイプの車ですか?

スポーツハッチバックというカテゴリの、トヨタでは唯一の車になります。コンパクトな2BOXカーなのにきびきびした走りがウリですね。昨年8月にモデルチェンジをして、現在は二代目になります。

――オーリスをシャア専用にしてしまおうと考えたきっかけは、なんだったのでしょうか?

ひとつは、テーマカラーが赤ということです。モデルチェンジの際に、思い切ったCMを放送したのを覚えている方もいるかもしれません。赤い世界観とチャレンジングなキャンペーン、それをさらに高めるキャンペーンを検討するなかで、赤といえば……ということで「シャア」が出てきたんです。「NOT AUTHORITY, BUT AURIS.」というコピーも、シャアの生き様に合っているなこれは、と。またオーリスの走行性能の高さが、シャア専用の「三倍速い」と言われる高性能なイメージと重なったんです。

――ということは……シャア専用オーリスは、やはり三倍速いのでしょうか?

よく聞かれますね(笑)。そこから入る人もいるくらいです。「スピード違反で捕まりますよ!」って毎回言うんですけど(笑)。あくまで安全運転でお願いします。

――柳澤さんご自身は、ガンダムに影響を受けてきたのですか?

実はガンダムは会社に入って初めて見たんです。以前の上司が『機動戦士ガンダム』の熱狂的ファンで「これは死んでも見ろ!」「人生観のあるストーリーがすごいんだ。オレの人生のバイブル」と勧められまして。サラリーマンだから、言われるがままに見ましたが、言うまでもなくハマってしまいましたよ。今ではこのプロジェクトのこともあり、かなり勉強したつもりです(笑)。

――『機動戦士ガンダム』を初めて見た時の印象は?

アムロにイライラしてました(笑)。優柔不断だなと。シャアはカッコよかったですね。時折見せるかわいらしさもいいなって思いました。ララァって年下なのにハマってるとか。人間味もあるから魅力的だなって。……続きを読む

(C)創通・サンライズ

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