説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「海外のiPhoneでも絵文字が使えるの?」という質問に答えます。

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結論からいうと、現在販売されているiPhoneは、購入した国/地域にかかわらず絵文字を利用できます。初期設定では無効化されていますが、「設定」→「一般」→「キーボード」(英語環境では「Settings」→「General」→「Keyboards」)でソフトウェアキーボード「絵文字(Emoji)」を追加すれば、絵文字を入力できるようになります。

iPhoneにおける絵文字のサポートは、2008年のOSバージョンが2.2のときに始まりました。当時は日本限定の機能として用意され、しかもSMS/MMSと「Eメール(i)」(ソフトバンクが提供するiPhone専用メールサービス)でしか利用できませんでした。他のキャリアとの絵文字を含むメールは、当時日本でiPhoneを扱う唯一のキャリアだったソフトバンクの一部端末間でしかサポートされず、すべてのキャリア間で利用できるようになったのは2009年6月のことです。

そして2011年3月公開のiOS 4.3から、絵文字は世界共通の機能となりました。絵文字をUnicodeに収録する動きは、AppleとGoogleの2社が主導した絵文字のUnicode符号化プロジェクト「emoji4Unicode」による成果で、収録された絵文字には日本の3大携帯キャリア(NTTドコモ、au/KDDI、ソフトバンクモバイル)で利用されている絵文字のほとんどが含まれています。そのような経緯から、iOS 5以前はUnicodeの私用領域を使った(ソフトバンク独自の)絵文字入力、iOS 5以降はUnicode絵文字での入力となります。

写真で解説

iOS 4.3以降は、どの国/地域のiPhoneでもソフトウェアキーボード「絵文字(Emoji)」を利用できます

iOS 6の現在、絵文字は英数字や漢字と同様にUnicodeで定義されているので、文字入力が可能などのアプリでも利用できます