【レポート】

登場目前!? 新型iPhoneに備えて、ユーザーはどうするべきか

 

スマートフォンとともに急速に普及しているのが高速通信のLTEサービスだ。通信各社はLTEのエリア拡大だけでなく、下り最大150Mbpsなどを目指したLTEの高速化にも取り組んでいる。そんな中、早ければ9月と噂されているのが、米Appleの新型iPhoneの登場だ。同モデルでは高速LTEへの対応のほか、対応する周波数帯が拡大することなどが予想されている。

また、新型iPhoneの登場にあわせて、「NTTドコモがついにiPhoneの販売を始めるのでは?」といった噂もしばしば聞こえてくる。現在、ソフトバンクやKDDIは、現金キャッシュバックなどの特典を付けてiPhone 5の販売を行っているが、本稿では、通信各社のLTEサービスとiPhoneの現状、iPhoneの購入を検討している人が、新型iPhoneの登場を前に「どうするべきか?」について考えてみたい。

現行モデルのiPhone 5

各社のLTEサービスの現状をおさらい

それでは、通信各社のLTEサービスの現状について見ていこう。まず、ドコモは2010年12月に主要3キャリアでもっとも早くLTEサービスを開始。2GHz帯から提供を始め、現在では1.5GHz・800MHz帯にもLTEを展開している。また、1.5GHz帯では一部地域で下り最大100Mbpsの高速サービスを開始しているほか、同社が所有する1.7GHz帯でも2013年度中にLTEサービスを開始予定で、この周波数帯では下り最大150Mbpsを実現する計画だ。

KDDIでは、800MHz・1.5GHz・2GHz帯という3つの周波数帯でLTEネットワークを展開している。ただし、800MHz・1.5GHzを利用できるのはAndroid端末のみで、iPhone 5などのiOS端末は2GHz帯のみに対応。スマートフォンのOSによって利用できる周波数帯が異なり、同時にエリアも異なっている。このことに関しては、同社は5月に消費者庁より措置命令を受けており、iPhone 5で利用できる下り最大75Mbps対応エリアが2013年3月末までに実人口カバー96%に拡大などと広告で表示していたが、実際にはiPhone 5の下り最大75Mbps対応エリアは同時点でわずか14%だった。なお、2013年夏モデルからはAndroid端末でも2GHz帯が利用可能となっており、同帯域では下り最大100Mbpsの高速サービスを一部地域から提供開始している。

ソフトバンクでは、同社が所有する2GHz帯に加え、買収したイー・アクセス所有の1.7GHz帯を併用してLTEサービスを展開している。現在のところLTEに対応しているスマートフォンはiPhone 5のみで、同社のAndroid端末はAXGP方式のSoftBank 4Gに対応。OSごとに通信方式が異なるかたちとなっている。加えて、ソフトバンクはプラチナバンドである900MHz帯も所有しているが、現在は3Gのみで利用しており、LTEでは利用していない。900MHz帯を利用したLTEは、2014年のサービス開始を予定している。

iPhone 5のLTEの対応状況を確認

続いて、現行のiPhone 5のLTEの対応状況について確認してみよう。現在、KDDIとソフトバンクから販売されているiPhone 5だが、先述の通り800MHz帯には対応しておらず、KDDIの800MHz帯のLTEを利用することはできない。800MHz帯は「プラチナバンド」とも呼ばれ、電波がよく届くことで知られているが、KDDIのiPhone 5ユーザーはAndroidユーザーと比べてメリットが薄いということになる。

また、KDDIの2GHz帯では、一部地域で下り最大100Mbpsの高速サービスが開始されているが、実際にはネットワーク側の通信速度は下り最大112.5Mbpsとなっている。これは、iPhone 5を含む現行機種が「カテゴリー3」という規格の端末であり、端末側の通信速度が下り最大100Mbpsまでしか対応していないためだ。また、ドコモのLTEでも高速サービスの通信速度が現時点で下り最大100Mbpsとなっているのも同様の理由となる。今後、下り最大150Mbpsまで対応可能な「カテゴリー4」の端末がリリースされることで、ネットワーク側の高速化がフルに活かせるようになる見込みだ。

あせらず新型iPhoneの登場を待つのが賢明?

現在、キャッシュバックなどのさまざまな特典を付けて販売されているiPhone 5だが、プラチナバンドである800MHz帯の整備や高速化が進む中、現行のiPhone 5ではLTEネットワークを十分に活かしきれていない。スマートフォンでは、OSをバージョンアップすることで新機能などが使えるようになるが、LTEの対応周波数帯は端末内蔵の通信モジュールによって決まるため、OSのバージョンアップで新たな周波数帯に対応することは不可能だ。また、スマートフォンの契約は2年縛りが基本であり、LTEネットワークがますます進化していく中で、今後2年もの間、iPhone 5を使い続けるのは不満を感じることになるかもしれない。

今秋、発売される見込みの新型iPhoneは、「iPhone 5S」とも「iPhone 6」とも噂されるが、名称を含めて詳細な内容は、Appleから正式に発表されるまではわからない。しかし、下り最大150Mbpsまで対応可能な「カテゴリー4」端末になると予想されるほか、プラチナバンドのLTEである800MHz帯にも対応する可能性がある。

早ければ9月にも新型iPhoneの発表があると考えられるが、ソフトバンクやKDDIは現金キャッシュバックなどの特典を付けて、現行のiPhone 5の最後の売り込みに必死だ。しかし、果たして2年間、iPhone 5を満足して使い続けられるのかという疑問もある。また、iPhoneを使いたいけれど、KDDIは広告表示問題や相次ぐ通信障害などがあり、ソフトバンクは「つながりやすさ」をアピールするけれどまだまだエリアに不安がある、といった声も聞かれる。進化し続けるLTEを十分に活用したいなら、いまiPhone 5を購入するのではなく、高速化や新たな周波数に対応した新型iPhoneの登場を待ったほうが良さそうだ。

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