元気寿司では、人数を入力して席が空いたら携帯電話に連絡がくるハイテク席待ちシステムを展開

この3年で世界にある日本食レストランは2倍に増えたというが、今や海外にいながらにしておなじみの味に出会える時代となった。特にアジアでの日本食の増殖ぶりは目覚ましく、中でも香港はそもそも日本食品などの輸入の歴史が長く、早い段階から日本食チェーンが出店していた。「街を歩けば日本食チェーンの看板に当たる」といっても過言ではないほどなのだ。

本格的な日本の味も、ご当地の味も

元気寿司では日本語も併記あり

香港では、定食の大戸屋、カレーのココイチ(CoCo壱番屋)、牛丼の吉野屋、熊本ラーメンの味千、居酒屋の和民などなど、あらゆるジャンルが選び放題! ただし、各チェーンによって海外でのメニュー展開はどうも違うらしい。本格的な日本同様の味で高級さをウリにしているところもあれば、現地の好みに合わせたご当地メニューで人気を博しているところもある。

例えば吉野屋には、うどんなどの麺メニューもある。1995年に香港1号店を出店し、海外日本食チェーンでは老舗にあたる元気寿司でも、幅広いメニューを展開。期間限定ではあるが、「スパイシーソース鯵のりレタス包み(22香港ドル/約280円」と辛味メニューや、「炙り特大えびのバターソース(20香港ドル/約260円)」という濃厚なものも。

期間限定メニューはHPでも紹介している。夏限定メニューには「フランスフォアグラ」(28香港ドル/約360円)もある

旭川ラーメンの山頭火は、ラーメンなのは日本と同じだが、「すし定食」(102香港ドル/約1,310円)「鶏から揚げ定食」(96香港ドル/約1,230円)「とんかつ定食」(102香港ドル/約1,310円)や「かにごはん定食」(92香港ドル/約1,180円)など、高級がっつり系定食が人気。日本食が海外で新しい味に変身し、日本に逆輸入される日も近いかもしれない!?

山頭火は2003年に香港に初出店を果たした

ラーメンと一緒に日本食も味わえる定食セットが人気

セブンのオリジナルブランドだって!

コンビニPBで業績20%アップのセブンイレブンのブランド「セブンプレミアム」にも海外版が! その名も「SIGNATURE」(特製)。小龍包などの香港ならではの惣菜ものやお弁当、更にはチョコチップクッキーなどのお菓子まで、香港で製造されたオリジナル製品が棚に並んでいる。残念ながら店内に電子レンジが備わっていないので、惣菜やお弁当をホテルで食べるのはちょっと難しいが、クッキーは甘すぎず日本人にも合う味に仕上げられていた。

香港のセブンイレブンのオリジナルブランド「SIGNATURE」

手軽に楽しめる惣菜やお菓子などを展開している

ショッピングモールをぷらりと歩いてみると、マグロ専門店を掲げた居酒屋も。日本の駅ビルにいるかと錯覚するほど、おいしそうな日本食レストランが目白押しなのである。

「ここ、香港だよなぁ」と思ってしまうほど、日本食が充実している