【レポート】

激化するスマホサポート競争 - スマホ利用の新常識「レンタル・家庭教師・クーリングオフ」

 

スマートフォンを買ってみたは良いが、使いこなせずに不満を持つユーザーが増えている。各キャリアにとってはサポートサービスのより一層の充実が求められている。

NTTドコモは7月19日顧客対応力強化に向けた取り組みに関する説明会を開催した。ドコモではショップやスタッフ、Webにおける対応力を強化しているという。

KDDIは7月23日よりauスマートフォン購入者を対象とした「スマホデビューキャンペーン」を開始した。スマートフォンの購入者に対し、使いこなしなどに不都合が生じた場合、ご購入8日間以内であれば返品交換が可能となる。そのほか、auポイントプレゼント/auスマートサポート初期利用料半額という特典を提供している。

ソフトバンクは5月21日から8月末までに都内中心に6店舗で、60歳以上の高齢者向けスマートフォン(スマホ)講座を開始。計30回程度を予定している。このようにキャリア各社は、揃って”スマートフォンの使いこなし”を支援するサポートに躍起になり始めている。

そこで本稿では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクという主要3キャリアのサポートサービスや関連キャンペーンを比較し、各社の取り組みについて考察してみた。すると、今後スマートフォンのサポートを牽引していく新たなキーワードとして、「レンタル・家庭教師・クーリングオフ」という3つが浮かび上がってきた。さっそく見ていこう。

主要3キャリアのサポートサービスを比較

主要3キャリアが提供するサポートサービスの比較表 (拡大画像はこちら)

各社のサポートサービスの特徴について見てみよう。NTTドコモでは、有料のサポートサービスとして月額630円の「あんしんパック」を提供。スマートフォンが故障・紛失した際に補償するサービスのほか、遠隔サポート、セキュリティ対策をまとめたパックとなっている。電話サポートは「あんしんパック」には含まれず、従来と同様に総合窓口の「151」に問い合わせることが可能。年中無休だが、受付時間は午前9時から午後8時まで。また、無料会員制サービス「ドコモプレミアムクラブ」のサポートとして、紛失・盗難に遭った場合の遠隔ロック、位置検索サービスも提供されている。

KDDIでは、会員制サポートサービスの「auスマートサポート」を提供している。電話サポートは同サービス専用の窓口が用意され、スマートフォンの知識豊富なアドバイザーが24時間体制で対応。また、Androidスマートフォンであれば、アドバイザーによる遠隔サポートや紛失・盗難に遭った場合の遠隔ロック、位置検索サービスも利用できる。利用料金は、最初の3カ月分として3,150円、4カ月目以降は月額399円となる。さらに、追加費用として1回あたり8,925円を支払うことで、ユーザーの自宅にスタッフが直接訪れ、スマートフォンの設定方法や使い方を説明してくれる「スマホ訪問サポート」を受けることが可能。また、会員特典として15日間の「スマホお試しレンタル」も提供される。

ソフトバンクでは、月額498円の「iPhone基本パック」「スマートフォン基本パック」を有料のサポートサービスとして位置付けることができる。留守番電話などの通話サービスに加えて、紛失・盗難に遭ったスマートフォンの位置情報を検索できるサービスを提供。また、Androidスマートフォン向けにセキュリティ対策と遠隔操作で端末をロックするサービスも提供されている。基本パックとは別に、電話サポートとしてスマートフォン向けの問い合わせ窓口「iPhoneテクニカルサポートセンター」「スマートフォンテクニカルサポートセンター」が用意されており、オペレーターが対応する操作に関する問い合わせは、平日は午前9時から午後7時まで、土日祝日は午前9時から午後5時まで利用可能。

各社のサポートサービスを比較すると、24時間体制の電話サポートと、購入前のスマートフォンのレンタル提供を行なっているKDDIの取り組みが面白い。ユーザーの自宅をスタッフが訪問する"家庭訪問"サービスを提供しているのも特徴的だ。

満足出来なければ返品交換できる「クーリングオフ」制度を開始

KDDIはさらに7月23日より、auスマートフォン購入者を対象とした「スマホデビューキャンペーン」も開始した。スマートフォンの購入者に対し、返品交換/auポイントプレゼント/auスマートサポート初期利用料半額という3つの特典を提供するもので、とりわけ8日以内であればスマートフォンから携帯電話への機種変更が可能となる返品交換が目玉となっている。

一方、ソフトバンクも7月18日より「バリバリバンバンキャンペーン」を開始。こちらはMNPでのスマートフォン購入者を対象に、電波状況に満足出来なかった場合、8日以内であれば返品が可能となるキャンペーンだ。

返品が可能となる対象はKDDIとソフトバンクでは異なるが、どちらも"スマートフォンの返品"にスポットを当てているのが興味深い。従来、各キャリアにおいてスマートフォンの返品は不可能であり、スマートフォンの購入を検討している人にとっては、それがひとつの障壁となっていた。そのため、返品が可能となるキャンペーンの提供は、よりユーザーに優しい取り組みだといえる。

KDDIとソフトバンクのキャンペーンの"返品"の違いとは?

今回、KDDIとソフトバンクから提供開始されたスマートフォンの返品・交換が可能なキャンペーンについても比較してみよう。要はスマートフォンの「クーリングオフ」についてだ。

KDDIとソフトバンクが提供する"スマホの返品"が可能なキャンペーンの比較 (拡大画像はこちら)

KDDIの「スマホデビューキャンペーン」における返品交換は、現在au携帯電話を利用していて、キャンペーン期間中に機種変更により指定のauスマートフォンを購入した人が対象となる。スマートフォンを使いこなせなかった場合、8日以内であれば、スマートフォンを返品し、新しいau携帯電話を特別価格で購入することが可能。対象となるスマートフォンは、iPhone 5/HTC J one HTL22/Xperia UL SOL22/AQUOS PHONE SERIE SHL22/URBANO L01となっている。

一方、ソフトバンクの「バリバリバンバンキャンペーン」は、キャンペーン期間中にMNPでソフトバンクのスマートフォンを購入した人が対象となる。8日以内であれば返品が可能となっているが、対象となるのはソフトバンクの電波状況に満足できなかった場合で、KDDIのキャンペーンとは趣旨が異なっている。対象機種は「SoftBank 4G」「SoftBank 4G LTE」対応のスマートフォンのみで、他の特典は用意されていない。

両社のキャンペーンを比較すると、KDDIが既存ユーザーをメインの対象としているのに対し、ソフトバンクは他社からのMNPを対象としており、内容が全く異なっていることがわかる。

*  *  *

こうして各社のサポートサービスを比較してみると、一貫したサポート体制を構築しているKDDIのサービスは印象的だ。スマートフォンを使いこなせなかった場合に携帯電話に返品交換できるキャンペーンに加え、会員制サポートサービスにおけるスマートフォンのレンタル、自宅に訪問してスマートフォンの使い方を教えてくれるサービスなどは、ユーザーからどう評価されるのか興味深いところである。

スマートフォンの機種が充実し、高性能・高機能なラインナップが揃ってきた今日では、各キャリアの競争はサポートサービスの充実に軸足が移っている。とりわけ、現在携帯電話を使っている人がスマートフォンへ移行していく際には、より手厚いサポートがキャリア選びにおいて重要となり、各社のサポート競争は、今後ますます激化していくだろう。

これからスマートフォンを利用し始める人にとって、「レンタル・家庭教師・クーリングオフ」の3つはとても心強く、まさにスマートフォンサポートの”新常識”と言える存在だ。今後の各キャリアのサポート競争の動向にますます注目したい。

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