Googleでは検索結果のみならず広告においても、利用者が求めているものにより近いものを返していく方針だ。例えば、携帯電話で19時30分にショッピングモールから「ピザ」という検索が行われた場合、利用者にはピザのテイクアウトに関連した広告を出し、ノートPCで11時14分に自宅から「ピザ」という検索が行われた場合、ピザのデリバリー広告を表示するといった具合。

ユーザーの意図とコンテキストを考慮することで関連性が飛躍的に向上する

同社では2月から、AdWordsの新しい機能として「エンハンストキャンペーン」の提供を始めている。これはマルチデバイスに対応した広告プラットフォームの仕様変更のこと。デバイス/時間帯/場所によって的確な広告を表示できるのが特長だ。1つのキャンペーンで50か所の地域ごとに入札単価を調整できるなど、従来のキャンペーンと比べると利便性が高まっている。

ひとつのキャンペーンでユーザーにアプローチ可能になった

「メッセージを届けたいお客様向けに、最適な広告を打てるようになった」と丹下氏。活用事例も紹介された。転職サイトを運営する「ビズリーチ」ではモバイル強化により新規会員数が80倍以上になり、コンタクトレンズの通販を行っている「レンズモード」ではデスクトップ・スマートフォン向けの広告を統合した結果15%の売り上げアップが実現できたという。

ビズリーチとレンズモードのエンハンストキャンペーン活用例

特設サイトを開設

Googleでは、今回発表したような一般ユーザーの利用実態をまとめた特設サイト「マルチスクリーンワールド」を7月29日から公開する。同サイトでは様々なデータを閲覧できるほか、メールやGoogle+などへのシェア機能も備えている。PCやタブレットでの閲覧を推奨している。

マルチスクリーンワールドの利用イメージ