昨今、爆発的に普及しているスマートフォン。従来はパソコンでの利用が中心であったWebサイトやSNSサービスもスマートフォンからのアクセスが急激に伸びている。そこで今回は、「ネットリテラシー」「ネチケット」について紹介したいと思う。スマートフォンで初めてWebサービスを利用するようになった方は、ぜひ一読いただきたい。

ネットリテラシーとは、日々、さまざまな情報が掲載されるインターネットについての知識、使いこなす能力のことだ。

近年、WebサイトやSNSなどの新しい形態のメディアの利用にまつわるトラブルや混乱が増加し、このネットリテラシーの重要性が浮き彫りになってきている。インターネット上に氾濫する情報をうのみにせず、どんな意図で送りだされているかを自分の頭で判断する力と、それを通じて自ら情報を正しく発信する力が重要となっているのだ。

また、インターネットを利用する上では、「ネチケット」などとよく言われる“ネット利用時のマナー“も大事だ。このネチケットは厳密に定められている規則ではなく、他人への配慮を心がけるなど、社会で最低限必要とされているルールに基づいたものと言ってよい。簡単に説明すると、他人のプライバシーに配慮することや、言葉づかいなどである。

日記感覚で気軽に利用できるSNSだが、安易な利用はトラブルに繋がることも……

ネットリテラシーやネチケットが特に問われるのがSNSだ。スマートフォンの普及に伴い、時間や場所を選ばずFacebookやGoogle+、mixiといったSNSが利用できるようになった。 SNSを利用するにあたり、注意しておきたいのが、Webというバーチャルな空間で提供されているサービスではあるが、現実と大きく関わりを持っているという点だ。書き込んだ内容や掲載した写真でその人の印象が決まってしまうのだ。

例えば、掲載した知人の写真がシェアされ、周り回って第三者の手に渡り、犯罪に利用られる可能性もあるかもしれない。または、「SNSだから身内しか見てないし」といたずら半分で書いた中傷がシェアされ、当事者の目に触れる可能性もあるかもしれない。はたまた「これは皆に見てもらいたい」とシェアしたリンク先がマルウェアに感染する悪質サイトだった――という可能性もある。

それでは、SNSを利用する上で注意する点はどのようなものがあるのだろうか。筆者が考える注意点を以下にまとめたので参考にしてほしい。

  1. 自分で真実か確かめていない情報は鵜呑みにしない。情報元が曖昧で確証がとれてないものはシェアや拡散しない。

  2. 自分の話題がメインであっても他人の名前や写真、住所などの個人情報が入った文章や画像は許可なくアップしない。

  3. 実際に会ったことの無い人物・企業からの友達申請は即答せず、検討してから許可する。

  4. 誹謗中傷は実名ではしない。匿名でも個人を特定できるような内容なら名誉毀損にあたるのでしてはいけない。

最低でもこの4つは注意して利用すべきだろう。スマートフォンの普及により、リアルタイムの喜怒哀楽を手軽にSNSに書けようになった。ここに落とし穴があるのだ。SNSはその人の使い方しだいで、簡単に人を傷つけたり、おとしめることができる。特に誹謗中傷やゴシップは、仮にその内容が事実だったとしても反感や不快感を持つ人が現れるものだ。そのことを十分に認識してSNSを利用すべきだろう。

スマートフォンの登場でより身近になったSNS。本稿で紹介したネットリテラシーやネチケットに各々が配慮し、すべての人が楽しく利用できるよう心がける事が何より大事なのである。