ドワンゴは26日、東京・六本木のニコファーレで「ニコニコ超会議2赤字発表会」を開催し、ニコニコ超会議の赤字額を8,854万2,000円と発表した。昨年の超会議の赤字は約4億円だったので、3億円以上赤字額が減ったことになる。

夏らしく浴衣で発表会に登壇した夏野氏(左)と川上氏

発表会に登壇したドワンゴ会長・川上量生氏と取締役・夏野剛氏によると、赤字額減の理由は「多数の企業から協賛いただいたこと」と、「リアル来場者が増加したこと」だという。

赤字額は8,854万2,000円

来場者に関しては、昨年が約9万2,000人で今年が約10万3,000人と、一見するとそれほど変わっていないように見える。しかし、昨年の数字は無料エリアへの来場者数も含んだものなので、有料来場者に限っていえば昨年と今年の差は約1.5倍ほどあるというからくりなのだ。

今年は無料エリアがなかったため、10万3,000人の入場者はすべて有料来場者

また、特別協賛の任天堂をはじめ、多数の企業がスポンサーとして協賛したことも大きかった。結果として赤字額は約8,800万円まで減り、当初目標としていた1億円というハードルを無事クリアしたことになる。

もっとも、コストについては実は昨年よりも増えていると川上氏は言う。特に費用がかさんだのは、会場中央に設置されていたニコニコ生放送のコメントを流す巨大ビジョン。なんとあれだけで3,000万円ほどかかっているというから驚きだ。巨大ビジョンがないと「超会議2」が盛り上がらなかったのかといえばそんなことはないはずだが、逆に採算度外視でそういうところに大金を費やすのが非常にドワンゴらしいともいえる。

会場にニコ生のコメントを流すための巨大ビジョン(3000万円)

いずれにせよ、前回よりコストをかけてイベントを豪華なものにしつつ、4億円もあった赤字を1億円以下に圧縮できたのだから、「超会議2」は大成功といっていいだろう。8,800万円程度の赤字は宣伝費と考えれば安いものだ。この結果を受けて夏野氏は「来年はトントンを目指す」と意気込みを語った。

さて、「超会議2」の振り返りが一段落したところで、早くも次回の開催に関する情報が発表された。すでに「超会議3」が2014年4月26日、27日に幕張メッセにて開催されることは発表済みだが、本会見ではそれに加えて「超会議3は3回楽しい」というキーワードが明らかになったのだ。

来年の超会議3に関する謎のキーワードも

この「3回」というキーワードが何を意味するのかは現時点では不明である。「3日間開催」になるのか、それともコミケのように一年間に複数回開催になるのか……今は予想することしかできないが、ひとまず次の発表を楽しみに待ちたい。そして、この日の発表会では、今年の夏に開催されるニコニコ動画関連のイベントも続々と発表された。……続きを読む