ソニーの新しい高倍率ズーム機として「Cyber-shot DSC-HX50V」が登場した。2012年に発売された「DSC-HX30V」の後継機にあたり、ボディデザインが一新されたほか、コンパクト機としては驚異的な30倍というズーム倍率や撮像素子の高画素化が実現された。その画質や機能、操作性はどうなのか。実写レビューをお伝えしよう。

「Cyber-shot DSC-HX50V」

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まず注目したいのは、ズーム倍率を従来機の光学20倍から光学30倍へと引き上げながら、小型軽量ボディを維持していること。外形寸法は108.1(幅)×63.6(高さ)×38.3(奥行き)mmで、本体質量は約272g。胸ポケットに入れるのはやや厳しいものの、光学30倍ズーム搭載でこのサイズと重量は立派。カバンや上着のポケットに入れ、日常的に持ち歩いても苦にならない。

外装は、フロントボディやレンズリング部などにアルミニウム素材を採用。質感は良好で、手に取るとしっかりとした剛性が感じられる。ラバーを配置したグリップ部の手触りや、各種のダイヤルやボタン類の操作感も悪くない。

凝縮感のあるメタルボディ。ダイヤル類は高品位な作りで、感触もいい

前面に、電源に連動して自動開閉するオートレンズバリアを装備する

デザイン的には、レンズ部をボディにほぼ中央に配置した、シンプルかつオーソドックスなカメラスタイルだ。カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色が用意される。オプションの外部フラッシュや外部ファインダーはブラックのみなので、こうしたアクセサリーを利用予定の場合は、色のマッチングを考慮してボディカラーを選ぶといいだろう。

拡張性の高さは本機のポイントのひとつ。ボディ天面にはマルチインターフェースシューが新設され、そこに外部フラッシュや外部ファインダーのほか、ステレオマイク、ビデオライトなどを取り付けられる。また側面のマルチ端子にはリモートコマンダーを装着できる。

天面には、「α99」などと共通のマルチインターフェースシューを搭載

電源はリチウムイオン充電池。CIPA準拠の電池寿命は約400枚と優秀
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