説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「自分のiPhoneは「iOS 7」でも快適に使える?」という質問に答えます。

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日本時間の6月11日、毎年恒例の開発者向けイベント「WWDC」が開催されました。そこでiOSの次期バージョン「iOS 7」が発表されたことは、既報のとおりです。新たに「フラットデザイン」を採用、ホーム画面やアプリの外観を一新したほか、パソコンとのファイルのやり取りに便利な「AirDrop」、無料の音楽ストリーミングサービス「iTunes Radio」といった新機能も投入されます。

iOS 7の対応機種は、iPhone 4以降、iPad 2以降(miniを含む)、第5世代iPod touch以降とされています。iPhoneにかぎっていえば、iPhone 4と4S、5で動作します。なお、iOS 6まではiPhone 3GSも対応機種に含まれていましたが、iOS 7では対象から外れました。

対応機種に含まれるということは、ソフトウェアアップデートなどの方法によりiOS 7へ無償で更新できることを意味しますが、快適に動作するかどうかまでは保証されていません。言い換えれば、iPhone 4でも動くことは動くが反応が鈍い、キビキビ動作しない可能性があります。快適さを重視するならば、やはり最新機種がベターということになります。

その理由のひとつは「フラットデザイン」にあります。iOS 7の外観は一見シンプルですが、複数の半透明な画像(レイヤー)を重ね合わせる処理にはそれなりの負荷があるはずで、さらにiPhoneの動きに応じて3D空間で動くような奥行き感を出す演出も施されるなど、CPU/GPUの性能が求められるからです。

それに、iOS 7が公開される2013年秋は、iPhone 4の発売から約3年、iPhone 4Sの発売から約2年となります。iPhoneに内蔵のリチウムイオンポリマーバッテリーは、購入から約2年でもちの悪さが目立ちはじめるようになるため(関連記事)、1日中持ち歩くことを考えれば機種変更も検討したほうがいいかもしれません。

写真で解説

iOS 7に採用される「フラットデザイン」は、半透明の画像を複数枚重ね合わせるような構造のため、システムにそれなりの負荷をかけると考えられます