シチズン時計は7~8日、東京・表参道の「CITIZEN DESIGN STUDIO」にて、発売前のニューモデルを展示する「CITIZEN NEW COLLECTION 2013」を開催した。7日はプレス向け、8日は「FAN MEETING」として一般に公開された。

「CITIZEN NEW COLLECTION 2013」会場となった「CITIZEN DESIGN STUDIO」

「プロマスター エコ・ドライブ サテライト ウェーブ エア」。パールホワイト塗装採用モデルも展示

ここでは同イベントにて展示された中から、今春、スイスで開催された「BASELWORLD 2013」発表モデルを中心にコレクションを紹介する。

高度1万mからマイナス300mまで計測できる時計も!

世界最大の時計・宝飾見本市「BASELWORLD 2013」で最も注目を集めたのが、コンセプトモデルの進化形と位置づけられた「シチズン エコ・ドライブ フラッグシップモデル」。今年は、過酷な環境下にも耐えうる信頼性と、専門分野で要求される機能性を持つウォッチブランド「プロマスター」から、フラッグシップモデルとして「エコ・ドライブ サテライト ウェーブ エア」と「エコ・ドライブ アルティクロン シーラス」が発表された。

中空形状のケースサイドは、翼をイメージした流線型のデザインに

「プロマスター エコ・ドライブ サテライト ウェーブ エア」は、人工衛星から時刻情報を受信する世界初の時計「エコ・ドライブ サテライト ウェーブ」の流れをくむ新モデル。「世界最速で宇宙とつながる時計」として、最短4秒での受信を実現したという。

衛星電波時計として、世界初となるフルメタルケース化にも成功。「エア」のネーミングは、未知なる領域を象徴する空に由来し、大空を舞う飛行機からのインスピレーションとして、翼やジェットエンジンのイメージがデザインに取り入れられている。同モデルは2013年9月4日発売予定。全3種のうちパールホワイト塗装採用モデルは、世界で500個の限定販売を予定している。

「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン シーラス」(来春発売予定)。ケースサイドの高度計測センサーと、浮遊感のある文字盤のデザインが印象的

「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン シーラス」は、電子方位計と高度計測機能のセンサーを搭載したフラッグシップモデルだ。

「シーラス」とは、高度1万mから見える巻雲の意味。そう、このモデルのセンサーは、地球上の山の高度を上回る1万mから、マイナス300mの深度までを計測域としているのだ。このモデルもまた、未知への挑戦というロマンをコンセプトとしている。

「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン」(2013年9月発売予定)。会場では、文字盤の配色が異なる全3タイプが並んだ

フラッグシップモデルのほかにも、「BASELWORLD 2013」で発表されたプロフェッショナルウォッチが展示されていた。「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン」は、フラッグシップモデル「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン シーラス」と同じ高度計測センサーを採用。よりシンプルで機能的なデザインを特徴とする。

「カンパノラ」新作も日本の伝統を表現した独創的なデザインに

ここからは、「CITIZEN NEW COLLECTION 2013」で発表されたモデルを紹介しよう。

「シチズン シリーズエイト 807」(2013年8月中旬発売予定)。ケースとバンドがブラックカラーのバージョンも展示されていた

都会的なスタイルを提案する「シチズン シリーズエイト」から、「807」が登場。りゅうずのみの操作で世界26都市の時刻とカレンダーを表示するワールドタイム機能「ダイレクトフライト」を9.6mmのスリムなケースに搭載し、シンプルでモダンなフォルムを実現した。

独創的なデザインとクオーツによる複雑な機構を提案する「カンパノラ」新作2タイプも発表。「宙叢雲(そらのむらくも)」は紫漆の文字盤を採用し、塵やガスが集まる宇宙をイメージ。日本の伝統色を名前の由来とする「黒橡(くろつるばみ)」は、漆の黒色で星空を再現した。見た目の美しさだけでなく、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、1/4秒クロノグラフなど、グランドコンプリケーションと呼べる機能を搭載。技術と美を融合している。

「カンパノラ 宙叢雲(そらのむらくも)」(今秋発売予定)

「カンパノラ 黒橡(くろつるばみ)」(今秋発売予定)

なお、今回展示されたモデルはすべて、シチズンが開発した「エコ・ドライブ」が採用された光発電時計。「エコ・ドライブ」とは、光を受けると発電するソーラーセルを内蔵し、発生した電気を2次電池に蓄えて動く、シチズンの革新的なテクノロジーである。