説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「付属のイヤホンのリモコンが動くしくみは?」という質問に答えます。

***

iPhoneに付属のイヤホンには、コードの中ほどに小さなリモコンが付属しています。再生/停止や曲のスキップ、音量調整など、音楽の再生に関するひととおりの操作をこのリモコンで行うことができます。iPhoneをポケットやカバンに入れたままでも「ミュージック」を操作できるので、混雑した電車の中などで重宝します。

このリモコンを操作すると、iPhone本体に信号を送ることができます。その信号をiPhoneのシステム(iOS)が判定し、「ミュージック」などのアプリに伝えることで、曲の再生/停止やスキップ、音量調整といった機能を実現しています。リモコンはわずかな電力で動作するため、iPhoneのステレオミニジャックから流れてくる電流を使えばよく、電池などを用意する必要はありません。

信号の仕様はAppleが規定しており、開発者向けに公開されています。「Made for iPhone」や「Made for iPad」などのロゴが付いた製品は、その仕様を満たしているとAppleから認証を得たもので、純正イヤホン付属のリモコンと同等の機能を提供します。仕様は長らく変更されていないため互換性は保たれており、たとえばiPhone 4に付属のイヤホンは、iPhone 5でも変わらず利用できます。

信号は「ミュージック」などの音楽再生アプリが対応していますが、iOSに含まれる機能(ライブラリ)を利用するよう開発されていれば、サードパーティー製のアプリでも利用可能です。音楽再生アプリ以外にも、写真を撮影する「カメラ」ではシャッター代わりに利用できるなど、意外な使い道も用意されています。もちろん、「Made for iPhone」ロゴがある製品のリモコンであれば、まったく同じ方法で操作できます。

写真で解説

純正リモコンにかぎらず、「Made for iPhone」ロゴの付いた製品のリモコンであれば、iPhoneのステレオミニジャックから供給されるわずかな電力で動作します